アヌーシュカ・シャンカール、ゲスト歌手を迎えた新作EP
インド古典音楽の伝統のみに囚われず、世界中の様々なジャンルの音楽家と共演してきた人気シタール奏者、アヌーシュカ・シャンカール(Anoushka Shankar)がロンドンのポストクラシカルレーベル、Mercury KXからの初の作品『Love Letters』をリリースした。
今作はアヌーシュカの過去作『Land of Gold』でも共演したトルコ系ドイツ人歌手のアレヴ・レンズ(Alev Lenz)や、インドの歌手シルパ・ラオ(Shilpa Rao)、キューバの双子姉妹ユニット、イベイー(Ibeyi)などが参加。
エレクトロニカも活用しながらも、ポップに寄るわけではない深淵なコンテンポラリー・インドミュージックを堪能できる作品になっている。
現代のインド音楽を世界に発信するアヌーシュカ・シャンカール
アヌーシュカ・シャンカールは1981年、イギリス・ロンドン生まれのシタール奏者/作曲家。
インド古典音楽の巨匠ラヴィ・シャンカール(Ravi Shankar)を父に、2003年のグラミー賞8部門を総なめにしたジャズ歌手/ピアニストのノラ・ジョーンズ(Norah Jones)を異母姉に持つ。
7歳の頃より父ラヴィの指導のもとシタールの演奏を始め、13歳のときに父親の75歳の誕生日を祝うコンサートで初めてステージに上がり、タブラのザキール・フセイン(Zakir Hussain)らと共演した。
1998年に『Anoushka』でアルバムデビュー。作曲/アレンジ/プロデュースを自らこなしグラミー賞にノミネートされた2005年の『Rise』や、カーシュ・カーレイ(Karsh Kale)との共作『Breathing Under Water』などの諸作ではエレクトロニカやジャズをインドの古典音楽と融合するなど革新的な音楽性を見せ、世界的に話題となった。
2020年5月には父ラヴィ・シャンカールの生誕100周年を祝うコンサート「Ravi Shankar Centennial Concerts」が米国ニューヨークやロサンゼルスなどで予定されており、ノラ・ジョーンズやジョージ・ハリスンの息子ダニー・ハリスン、フィリップ・グラスらと出演することが発表されている。