最強ファンクバンド・Lettuce、変わらぬファンクネスが炸裂する新譜

Lettuce - Resonate

現行ジャズファンクバンドの頂点に君臨するレタスの新譜

’90年代初頭の結成以来、ずっと変わらぬファンクネスで現在のジャムバンド/ファンクバンドの最前線を走り続けるバンド、レタス(Lettuce)。通算7作目となる2020年の新作『Resonate』でも息をするように自然体のファンクを披露、その健在ぶりを示してくれた。

バンドの初期を支えたエリック・クラズノー(Eric Krasno, g)やニール・エヴァンス(Neal Evans, org)、サム・キニンジャー(Sam Kininger, sax)は抜けてしまったが、アダム・ダイチ(Adam Deitch)が叩くドラムと、エリック・クームス(Erick Coomes)のベース、アダム・スミルノフ(Adam “Shmeeans” Smirnoff)のリズムギターという核は変わらない。この3人が淡々と刻むファンクがあれば、ウワモノがどう変わろうと“世界最強ジャズファンクバンド”とも呼ばれるレタスの音楽は失われないのだ。

(3)「Checker Wrecker」ではゲストとしてラッパーのビッグ・トニー(“Big Tony” Fisher)とコンガ奏者ジャングル・ブギー(Tyrone “Jungle Boogie” Williams)を招聘。アルバムのハイライトとなる曲となっている。

https://www.youtube.com/watch?v=k61TdpgQSRU
二人のゲストが参加した(4)「Checker Wrecker」のMV。

そして(6)では、なんとインドのシタール奏者インドラジット・バナルジー(Indrajit Banerjee)が参加。唐突なインディアン・ファンクはジョン・スコフィールド(John Scofield)がアダム・ダイチらと作った名盤『überjam』を思い出させる。

(8)「Remember the Children」はアース・ウィンド・アンド・ファイアー(Earth, Wind & Fire)のカヴァー。ここではハモンドオルガン奏者のナイジェル・ホール(Nigel Hall)がソウルフルなヴォーカルを聴かせてくれる。

全編を通じて、最高峰のジャズファンクに心躍る本作。2000年前後のジャズ系ジャムバンドブームを牽引した最強ジャズファンクバンドの変わらぬ今の姿が嬉しい。
強烈なグルーヴの嵐に酔いたいとき、このレタスというバンドをBGMに選択することは正しい行動だ。

https://www.youtube.com/watch?v=1jL8G3LzApA
最高に踊れる(10)「House of Lett」のライヴ動画。

Lettuce :
Erick “E.D.” Coomes – bass
Adam Deitch – drums, percussion
Adam “Shmeeans” Smirnoff – guitar
Ryan Zoidis – alto sax, baritone saxophone, tenor saxophone
Eric “Benny” Bloom – trumpet
Nigel Hall – vocal, Hammond B-3 organ, piano

Guests :
Jungle Boogie – percussion
Big Tony – vocal
Indrajit Banerjee – sitar

Lettuce - Resonate
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