ロンドン現行ジャズシーンの最重要女性ピアニスト、サラ・タンディ待望のデビュー作

Sarah Tandy - Infection In The Sentence

サラ・タンディ 待望のデビューアルバム

すでにUKの現代ジャズシーンでは重要な存在であるピアニスト/作曲家のサラ・タンディ(Sarah Tandy)だが、意外なことにリーダー作としては2020年3月リリースの本作『Infection In The Sentence』がデビューアルバムらしい。

ウエストロンドンで生まれ育った彼女は幼少期よりクラシックピアノを学び、2002年のBBCヤングミュージシャン・オブ・ジ・イヤーでファイナリストにまでなったが、その後自らの音楽を表現するのにクラシック音楽だけでは充分ではないと感じるようになりジャズを志すようになったという経歴の持ち主。

近年ロンドンのジャズシーンで急速にその頭角を現し、これまでにニュー・シビライゼーション・オーケストラ(Nu Civilisation Orchestra)、マイシャ(Maisha)、ウェア・パスウェイズ・ミート(Where Pathways Meet)、カミラ・ジョージ(Camilla George)、ヌビア・ガルシア(Nubya Garcia)、ネリヤ(Nerija)、ダニエル・カシミール(Daniel Casimir)、クラーク・トレーシー(Clark Tracey)、ヤズ・アハメド(Yazz Ahmed)といったロンドンの新鋭たちとの共演を重ねてきた。

(4)「Timelord」のライヴ演奏。

今作ではクインテットのメンバーにココロコ(Kokoroko)のシーラ・モーリスグレイ(Sheila Maurice-Grey, tr)とムタレ・チャシ(Mutale Chashi, b)、さらにモーゼス・ボイド(Moses Boyd)との活動でも知られるビンカー・ゴールディング(Binker Golding, sax)、エズラ・コレクティヴ(Ezra Collective)のフェミ・コレオソ(Femi Koleoso, ds)を迎え、ロンドンの熱気溢れるシーンをそのまま音に閉じ込めたようなジャズが展開される。

全曲がサラ・タンディのオリジナルで、多くはコンテンポラリージャズの伝統やマナーに則った演奏だが、独特の感性から繰り出されるソロからは彼女がロンドンのジャズシーンで引っ張りだことなっている理由を容易に見出せる。

古いジャズの確かな熱気、さらに現代的で斬新な感覚を併せ持つ本作は新旧両方のジャズファンから熱烈に支持されそうな傑作だ。

Sarah Tandy – piano, keyboards
Sheila Maurice Grey – trumpet
Binker Golding – saxophone
Mutale Chashi – bass
Femi Koleoso – drums

Sarah Tandy - Infection In The Sentence
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