“ミナス新世代”注目のSSWルイーザ・ブリーナ、コロナ禍中の自作自演/全曲でゲスト歌手を迎えた新作EP

Luisa Brina - Deriva

このユルさがたまらない。ルイーザ・ブリーナ新作EP

ブラジル・ミナス出身のSSW/マルチ奏者、ルイーザ・ブリーナ(Luisa Brina)の新作EP『Deriva』は、全曲でゲスト歌手を迎えたデュエット曲集だ。全5曲のトラックは、個々がソーシャルディスタンスを確保し孤立を強いられる社会の不安の中で、“緩やかな繋がり”とも言える適応を優しく提供する。

本作はルイーザ・ブリーナがギター、ベース、パーカッションなど全ての楽器を演奏し録音したトラックに、5名のヴォーカリストがゲスト参加している。

(1)「Quando Isso Passar(これが過ぎると)」にはロックバンド、マグロレ(Maglore)のヴォーカリスト、テアゴ・オリヴェイラ(Teago Oliveira)が参加。

(1)「Quando Isso Passar」のリリックビデオ。
全ての楽器をルイーザ・ブリーナが演奏している。

(2)「Oração 12」に参加するジョジアラ(Josyara)はバイーア出身の女性SSW。

(2)「Oração 12」のリリックビデオ。
YouTubeのキャプションには歌詞とともに楽器演奏に不可欠なコードも記載されている。

(3)「Súbita Canção」のゲスト、アルトゥール・ノゲイラ(Arthur Nogueira)は2015年『Sem Medo Nem Esperança』が話題になったSSW。

(4)「Butterfly」はルイーザ・ブリーナとも親交の深い女性歌手、ジュリア・ブランコ(Julia Branco)がゲスト参加。メジャーセブンス(M7, 長七和音)系特有の浮遊感のある楽曲が素敵だ。

(5)「Garrafa ao Mar」は1999年サンパウロ生まれのSSW、シコ・ベルナルデス(Chico Bernardes)との共作。

ルイーザ・ブリーナは元々2020年にはアルバムの制作は予定していなかった。だが、予定されていたツアーが新型コロナウイルス感染症の影響で中止に追い込まれ、代わりにこのEPで新曲を発表することになった。この作品には、抑圧されたこの異常な現在の葛藤や諦めと、こうあって欲しいという未来への希望が込められている。

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