巨匠も惚れ込むジャズ・ヴィブラフォンの新星、シモン・ムリエ待望のデビュー作

Simon Moullier - Spirit Song

フランス出身、次世代ヴィブラフォン奏者のデビュー作

ジャズ・ヴィブラフォンの新星登場!
ハービー・ハンコック曰く、「彼の音楽は新鮮で、すべての人に語りかける。彼のようなヴィブラフォンの演奏はこれまでに聴いたことがない」。
クインシー・ジョーンズ曰く、「これまで聴いた中で最高のヴァイブ・プレイヤーだ」。

──巨匠たちからも絶賛されるフランスの若きヴィブラフォン奏者、シモン・ムリエ(Simon Moullier)のデビュー作『Spirit Song』がリリースされた。
ジャズ・スタンダードの(4)「I’ll Remember April」を除くすべての楽曲がシモン・ムリエのオリジナルで、ヴィブラフォンの音色が夢と現実の狭間にあるような幻想的な世界に誘ってくれる素晴らしい作品になっている。

もしかしたら、ヴィブラフォンは金属的な音色のイメージがあり、苦手という人もいるかもしれない。そんな方にこそ、ぜひこの作品を聴いてもらいたい。
シモン・ムリエのヴィブラフォンの音色にはキーンとする金属臭さはほぼなく、柔らかさが際立つ。柔軟で、優しく、かつ新鮮な音色…。
ヴィブラフォン奏者のリーダー作にはピアニストがいないことも多いが、本作ではほとんどのトラックにピアニストが参加し、和音をピアニストに任せ、ヴィブラフォンはソロやカウンターメロディに集中しているという点もこのアルバムでのヴィブラフォンの美しい音色をより印象深くしている特筆すべきポイントだ。

(2)「Acceptance」と(7)「What If」にはテナーサックス奏者のダイナ・ステファンス(Dayna Stephens)も参加。

おすすめの曲はシンセの存在感もあり近未来SF的な(3)「Wind Chaser」、ヴィブラフォンではなくバラフォン(西アフリカの木琴)を演奏している(9)「Bala」など。

シモン・ムリエのデビュー作『Spirit Song』のティーザー動画。

シモン・ムリエ 略歴

シモン・ムリエ(サイモン・ムーリエなどの表記も見られる)は1994年フランス・パリ生まれ。クラシック音楽とジャズの経験を積んだマルチパーカッショニストとして、米国ボストンのバークリー音楽大学を経て現在はNYのブルックリンを拠点に活動している。

ロサンゼルスのセロニアスモンク・ジャズ・インスティテュートで学生時代にハービー・ハンコックに師事。さらにハバナ国際ジャズフェスティバルではクインシー・ジョーンズに見出された。

彼の音楽には(1)「Spirit Song」や(5)「Beings of Light」のようなフレンチ・ジャズらしい建築的な美学が備わっている。今作では韓国出身のドラマー、キム・ジョングク(Jongkuk Kim)やイタリア出身のベーシスト、ルカ・アレマンノ(Luca Alemanno)らの堅実なサポートも光っている。

バークリー音楽大学在学中の映像。
曲はレディオヘッド(Radiohead)のカヴァーで「Supercollider」

Simon Moullier – vibraphone, balafon, percussions, synths
Dayna Stephens – saxophone (2, 7)
Morgan Guerin – saxophone (1, 3, 5)
Isaac Wilson – piano (1, 3, 5)
Simon Chivallon – piano (2, 4, 7, 8)
Luca Alemanno – bass
Jongkuk Kim – drums

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