リュディガー・バルダウフ新譜はビートルズ曲集
勘の鋭い人は、このジャケット・アートを見てどういうアルバムなのか直ぐに分かるかもしれない。
マイケル・ジャクソン・トリビュートの前作『Jackson Trip』から3年。ドイツのジャズ・トランペッター、リュディガー・バルダウフ(Rüdiger Baldauf)の新譜『Strawberry Fields』はジャケットのとおり、ビートルズのトリビュート作品だ。レノン-マッカートニー曲を中心に、1960年から70年まで、わずか10年間で世界の音楽史に絶大な影響を与えたバンドへのリスペクトに溢れた渾身の一枚である。トランペット、ピアノ、エレクトリックベース、ドラムスのカルテット編成が基本だが、曲によってはゲストによるヴォーカルや重く歪んだエレクトリック・ギターも加え、だいぶロックに寄せたトラックも。
ビートルズの曲は人によってそれぞれ思い入れがある曲が違うと思うが、私は本作の中では(3)「Blackbird」、(8)「Norwegian Wood」、(10)「Eleanor Rigby」が最高だった。
リュディガー・バルダウフは1961年ドイツ生まれのトランペット奏者/作曲家/編曲家。1980年代後半からスタジオ・ミュージシャンとして100枚以上のアルバムに貢献し、名門ビッグバンド、WDR Big Band にも在籍した。
ソロとして初のリーダー作は2010年の『Own Style』で、本作は5枚目のスタジオ録音作となる。
Rüdiger Baldauf – trumpet
Thomas Heinz – drums
Marius Goldhammer – bass
Christian Frentzen – keyboards
Guests :
Max Mutzke – vocal
Jakob Manz – flute, saxophone
Bruno Müller – guitar
Alfonso Garrido – percussion