イスラエルロックの歴史を作ってきたガイ・マジグ、待望のソロ2nd

Guy Mazig - השחור החדש יותר

イスラエルの人気SSWガイ・マジグ新譜

ピンハス&サンズ(Pinhas & Sons)の超名曲「כן זה חסר סיכוי」にもゲスト参加しその圧倒的な存在感を放っていたイスラエルのSSW/ギタリスト、ガイ・マジグGuy Mazig, ヘブライ語:גיא מזיג)が新作『השחור החדש יותר』をリリースした。

アルバムタイトルは「The newer black」の意味で、彼らしいセンス抜群でエネルギッシュなロックに、ファンクやソウル、ヒップホップといったブラックミュージックを組み合わせた良曲が満載の刺激的で贅沢なアルバムになっている。

アルバムには彼の出身バンド、HaDorbanim の楽曲のセルフカヴァー(2)「קרן」を含む12曲を収録。ラテン・パーカッションやブラス隊も加わる(3)「כיף לי איתה」、俳優/コメディアンのマリアーノ・イデルマン(מריאנו אידלמן)をフィーチュアした(5)「The Funky Zachen」など全体的にファンク色の濃厚なグルーヴが心地良い。

アルバムからの最初のシングルである(7)「Dancing All The Way」は70〜80年代を彷彿させるようなディスコファンクで、彼がリスペクトするマイケル・ジャクソンやスティーヴィー・ワンダーなどからの強い影響が感じられる。

ディスコファンクな曲調がクセになる(7)「Dancing All The Way」。
疾走感が気持ちいい(8)「כמה אני אוהב אותך」のMV。
曲名は「どれほど僕が君を愛しているか」の意味。

(11)「רואים רחוק רואים שקוף」と(12)「כלים שלובים」はボーナス・トラックとなっており、いずれもイスラエル・ロックのパイオニアの楽曲のカヴァー。前者はシュムリク・クラウス(Shmulik Kraus)とヤコブ・ロトブリト(Yaakov “Yankele” Rotblit)、後者はヨニ・レヒテル(Yoni Rechter)の作曲だ。

2000年以降のイスラエル・ロックの歴史を作ってきた男

ガイ・マジグは1978年にイスラエル中央地区の都市ロードに生まれた。
少年時代にロード・ユース・オーケストラでトランペット奏者として音楽のキャリアを開始し、14歳頃から独学でギターを習得。兵役後、1999年に弟のエヤル・マジグ(Eyal Mazig)らとロックバンド HaDorbanim(ヘブライ語:הדורבנים)を結成。HaDorbanim では多くの曲の作曲を手掛け、ファーストアルバム『קובי』(2003年)はいきなりのゴールドディスクに輝き、2nd『לוי』(2006年)も大ヒットするなど2009年に解散するまでに3枚のアルバムをリリースし人気を博した。
バンド解散後は自身のソロ活動以外にも数々のトップアーティストとコラボするなど幅広く活動を行っている。

2015年に初のソロアルバム『השחור החדש』をリリース。本作『השחור החדש יותר』は2枚目のソロ作となっており、過去と現在の様々なジャンルの音楽を強く結びつけ、新しく提示してみせるガイ・マジグの才能を改めて知らしめている。

徐々に熱く盛り上がりを見せるロック・バラード(1)「אנחנו」

Guy Mazig - השחור החדש יותר
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