ニューオーリンズの要注目ドラマー、ジョー・ダイソン初リーダー作

Joe Dyson - Look Within

ジョー・ダイソン『Look Within』

ニューオーリンズ生まれ、2歳の頃から牧師である父親の教会でドラムを演奏してきたという現代ジャズの要注目ドラマー、ジョー・ダイソン(Joe Dyson)の初リーダー作『Look Within』がリリースされた。

(6)「Look Within」で美しいヴォーカルを聴かせるL.E.ことジョエル・ダイソン(Joel Dyson ─彼女もまた、4歳の頃から教会で聴衆の前で歌い始めている)はジョーの実妹。(2)「Naysayers」や(9)「Come to Thee」でサンプリングされた説教は牧師であるジョーの父親、J.C. ダイソン(J.C. Dyson)によるもの。

サックスのステファン・グラッドニー(Stephen Gladney)、トランペットのステファン・ランズ(Stephen Lands)、ピアノのオスカー・ロシニョーリ(Oscar Rossignoli)、ベースのジェイソン・ウィーヴァー(Jasen Weaver)というクインテットの布陣は初めて聴く人ばかりだが、鉄壁のアンサンブルでそれぞれのソロも鋭く冴え渡る。

ラスト(10)「Rhythm-A-Ning」は本作唯一のカヴァーで、セロニアス・モンクの楽曲。

1989年生まれの注目すべきドラマー

ジョー・ダイソン(Joe Dyson)は1989年生まれ。前述の通り教会で演奏を始めたのは2歳の頃からで、その早熟ぶりに驚かされる。
ニューオーリンズの伝説的サックス奏者ドナルド・ハリソン(Donald Harrison)に影響を受けており、これまでにロニー・スミス(Lonnie Smith)やクリスチャン・スコット(Christian Scott)らと共演するなどニューオーリンズで現在もっとも注目されるドラマーのひとりだ。

ジョー・ダイソンのクインテットでの演奏動画。
(メンバーは本作とは異なる)

Joe Dyson – drums, percussion(6,10), SPD SX Pad(2, 9)
Stephen Gladney – tenor saxophone
Stephen Lands – trumpet
Oscar Rossignoli – piano, Rhodes(6)
Jasen Weaver – acoustic bass
Daniel Sadownick – percussion(6, 7)
L.E. – Vocals(6)

Joe Dyson - Look Within
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