ヌビヤン・ツイスト、充実する現代UKジャズシーンを象徴する傑作

Nubiyan Twist - Freedom Fables

英国の気鋭ジャズ集団 Nubiyan Twist、色彩豊かなゲストを迎えた新譜

英国の多国籍ジャズ・コレクティヴ、ヌビヤン・ツイスト(Nubiyan Twist)新譜『Freedom Fables』は超強力なアフロジャズ・ミクスチャー。これは素晴らしい!

今作は大絶賛された前作『Jungle Run』(2019年)に続く3枚目のフルアルバム。多くのゲストがフィーチュアされており、これまで以上に色彩豊かな作品に仕上がっている。多くのジャンルのミクスチャーだが、全体として統一感も失われていない。

(2)「Tittle Tattle」はヴォーカルにビッグ・ブロヴァス(Big Brovaz)のチェリス(Cherise)を迎え、本作随一の疾走感を持つダンサブル&ジャジーなトラックで訴求力は抜群。チェリスの表現力に加え、間奏での力強いブラスサウンドが素晴らしい。

ヴォーカルにチェリス(Cherise)を迎えた(2)「Tittle Tattle」

西アフリカのハイライフの影響色濃い(3)「Ma Wonka」は“黄金の声”と称されるガーナのSSWパット・トーマス( Pat Thomas)が参加。(4)「Buckle Up」ではソウェト・キンチ(Soweto Kinch)が参加し、アルトサックスとラップを披露。さらにはネオソウルの新星女性歌手として注目されるエゴ・エラ・メイ(Ego Ella May)が(8)「24-7」でメロウな声を聴かせるなど堪らないラインナップだ。

つい多様なゲストに目が行きがちだが、サウンドの主導権はテクニックも音楽性も兼ね備えたヌビヤン・ツイストというバンドが常に握っている。どの曲も自然に身を任せたくなる心地良いグルーヴで、音楽を聴く喜びに満ちている。

ヌビヤン・ツイストは今作でR&Bもソウルもジャズもアフリカ音楽もレゲエも、ファンクもヒップホップも飲み込んだ現代ロンドンシーンの中でも最も面白いバンドであることをあらためて証明して見せた。おそらく2021年を代表する一枚になるだろう。

(4)「Buckle Up」はアルトサックス奏者/ラッパーのソウェト・キンチ(Soweto Kinch)をフィーチュア。

Nubiyan Twist :
Tom Excell – guitar
Finn Booth – drums
Luke Wynter – bass
Pilo Adami – vocals, percussion
Oliver Cadman – keyboards
Joe Hendwood – baritone sax, dubs
Denis Scully – tenor sax
Nick Richards – vocals, alto sax
Jonny Enser – trumpet

Guests :
Ria Moran
Cherise
K.O.G
Ego Ella May
Soweto Kinch
Pat Thomas & Kwashibu Area Band

Nubiyan Twist - Freedom Fables
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