超絶ジャムバンド、ガレージ・ア・トロワ、原点回帰の新譜『Calm Down Cologne』

Garage A Trois - Calm Down Cologne

史上最強ジャムバンド、ガレージ・ア・トロワが創立3人組で帰ってきた!

2015年以来活動休止状態となっていた人気ジャムバンド、ガレージ・ア・トロワ(Garage A Trois, 通称GAT)が帰ってきた。

2021年4月リリースの新譜『Calm Down Cologne』は、ドラムスのスタントン・ムーア(Stanton Moore)、サックス/キーボードのスケーリック(Skerik)、ギターのチャーリー・ハンター(Charlie Hunter)という1999年にデビューした当時の3人編成に立ち返ったガレージ・ア・トロワの恍惚の即興セッションが収録されている。2019年にシアトル公演期間中に数時間のスタジオ収録で完成させたという今作では、初期の頃と変わらないグルーヴィーなジャムセッションが繰り広げられており、胸が熱くなる。

既にニューオーリンズの伝説になりつつあるスタントン・ムーアのドラムは相変わらず驚異的なグルーヴだし、“狂才”とまで讃えられたスケーリックはサックスとアナログシンセの同時演奏でも魅せる。デビュー当時唯一無二の8弦ギターで異彩を放ったチャーリー・ハンターのギターは年を経るごとに徐々に弦の本数を減らし、今作では6弦となっているが、低音3弦でベースを弾きつつ高音3弦でコードやソロを弾くというスタイルにはますます磨きがかかる。

(1)「No Zone」
イントロだけで「あ、GATだ!!」となるやつ。

(3)「Calm Down Cologne」は今作では比較的コンポージングされた曲で、2分半の小曲だがスケーリックのアコースティック・サックス(わざわざこんな表現を用いなければならないのはスケーリックならではだろう)とチャーリー・ハンターのグルーヴするベースライン、そしてスタントン・ムーアのファンキーなドラムの魅力が凝縮されている。

今作は久々に再会した3人が2019年にシアトルのネクターラウンジで公演を行った際にスタジオに入り、数時間で録音したものとのことで、録音後のエディットはほとんど加えられていないそうだ。一時は4人組になりバンド名との矛盾が生じていた彼らだが、初心・原点に返ったこの野生的なジャズファンクは大歓迎したい。

Charlie Hunter – Hybrid Big6
Stanton Moore – drums & cymbals
Skerik – saxophones, Modal 001 synth, Rhodes 54 & Mellotron

Garage A Trois - Calm Down Cologne
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