クラウヂア・カステロ・ブランコ、温かみのあるピアノ弾き語りソロ作
ビアンカ・ジスモンチとのデュオ“Gisbranco”の活動などで知られるピアニスト/歌手のクラウヂア・カステロ・ブランコ(Claudia Castelo Branco)は、パンデミックによるロックダウンの期間を利用して自宅のピアノで初めてのソロ作『Cantada Carioca』を完成させた。
タイトルどおり、リオデジャネイロに縁のあるシンガーソングライターによる11の楽曲をピアノで弾き語る。取り上げられているのはイレッシ(Ilessi)、エリサ・フェルナンデス(Elisa Fernandes)、ビアンカ・ジスモンチ(Bianca Gismonti)、ガビ・ブアルキ(Gabi Buarque)、スエリ・メスキータ(Suely Mesquita)、マイラ・フレイタス(Maíra Freitas)など近年活躍するカリオカ(リオっ子)女性音楽家たちの作品。
比較的シンプルだが丁寧にアレンジされたピアノと、持ち前の繊細で明るい歌声に優しく包み込まれる極上のアルバムだ。
クラウヂア・カステロ・ブランコは1981年リオデジャネイロ生まれ。Duo Gisbrancoで5枚ほどのアルバムをリリースしているほか、ギタリストのマルコス・カンペーロ(Marcos Campello)とのデュオ作品『Você na Nuvem』(2016年)などキャリアは20年ほどに及ぶが、これまでに彼女自身のソロ作品というものはなかった。
今作の(6)「Tem Dor」はビアンカ・ジスモンチとの共作で、これはクラウヂアの作詞を手がけた最初の曲でもあるそうだ。