ブラジルのセプテット Orizzonti、豊かなアレンジで魅せるミルトン・ナシメント新解釈

Orizzonti - Milagre

至上のブラジリアン・ジャズOrizzonti、2ndはミルトン曲集

ジャズ・セプテット、オリゾンチ(Orizzonti)の新譜『Milagre』(2021年)は、ブラジルらしい豊かなハーモニー感覚を楽しむことができる珠玉のミルトン・ナシメント集だ。

惜しくも2021年にCovid-19によって亡くなった特別参加の巨匠レチエレス・レイチ(Letieres Leite, 1959 – 2021)のフルートに導かれる(1)「Milagre dos Peixes」から、管楽器たちの緊張感のある音の重なりが興奮を呼び醒ます。ミルトン・ナシメントの野生的な楽曲は生半可なアレンジセンスでは扱うことは難しいが、ギターのワンダーソン・ロペス(Wanderson Lopez)とトランペットのブルーノ・サントス(Bruno Santos)によるアレンジは巧みに衣を被せつつ、素材の凄みを充分に引き出す。

(1)「Intro I Milagre dos Peixes」

Orizzontiはミルトンの(2)「Cravo e Canela」や(3)「Bola de meia, bola de gude」、(7)「Saídas e Bandeiras」などのよく知られた楽曲から、(4)「Outubro」といった一般的にはあまり知られていない曲まで斬新な解釈をもたらす。ミルトン・ナシメントの曲はこれまでも数多のオーケストラでアレンジされ演奏されてきたが、今作はそれらの絶え間なく受け継がれてきた音楽に新たな“奇跡”を与えている。

Orizzonti :
Wanderson Lopez – guitar
Rafael Rocha – trombone
Bruno Santos – trumpet, flugelhorn
Daniel Freire – baritone saxophone
Filipe Dias – bass
Renato Rocha – drums
Roger Rocha – alto saxophone, soprano saxphone

Guest :
Letieres Leite – flute (1)

Orizzonti - Milagre
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