多様な個性の5人が奏でる現代のグローバル・ミュージック。Monsieur MÂLÂ、待望のデビュー作

Monsieur MÂLÂ - EP 001 MM

Monsieur MÂLÂ のデビュー作、『EP 001 MM』

フランスから、とてつもないセンスを感じさせるバンドが現れた。
キーボード、サックス、ヴァイオリン、ベース、ドラムスという編成の5人組バンド、ムッシュ・マラー(Monsieur MÂLÂ)。何枚かのシングルのあと、2021年に初のEP『EP – 001 – MM』をリリースしたが、その圧倒的な完成度のサウンドはリスナーの耳を捉えて離さない。それぞれが異なるバックグラウンドを持ち、その個性が相互作用して生まれた極上の音楽。ジャズを基調としながら、アフリカ音楽、ファンク、エレクトロニックなどをごく自然にまぶした音楽は最高にかっこいい。

収録された5曲はどれも濃密かつ多彩で、現在進行形のジャズ/グローバルミュージックを見事に体現。伝統的な音楽に根差しつつ、創造的なパズルの組み合わせによって新しい音楽を生み出してゆく。

(5)「Cor Anglais in E Minor (Op. 3)」
(2)「Madagascar」

Monsieur MÂLÂ は2018年の冬にパリで結成された。
メンバーはこれまでにソロの他、サイドマンやスタジオミュージシャンとして活躍してきた名手で、これまでの共演者としてデ・ラ・ソウル(De La Soul)、マイラ・アンドラーデ(Mayra Andrade)、シャソール(CHASSOL)、ブリック・バッシー(Blick Bassy)、イブラヒム・マーロフ(Ibrahim Maalouf)、チャイナ・モーゼス(China Moses)といった錚々たる名前が挙げられている。

多様なバックグラウンドを持つ5人

メンバーそれぞれが多様なバックグラウンドを持っており、それぞれの個性のミックスがこのMonsieur MÂLÂというバンドを形作っている。

キーボードのニコラス・ヴェラ(Nicholas Vella)は、スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)やジョージ・ベンソン(George Benson)などから影響を受けており、ビル・エヴァンス(Bill Evans)やキース・ジャレット(Keith Jarrett)のピアノを研究した。アレンジャーやプロデューサーとしても活躍しており、これまでにマイラ・アンドラーデ(Mayra Andrade)やパコ・セリー(Paco Sery)などと共演している。

カメルーンにルーツを持つベースのスワエリ・ムバッペ(Swaeli Mbappé)はアフリカ音楽をバックグラウンドに持ち、さらに父親エティエンヌ・ムバッペ(Etienne Mbappe)が在籍したザヴィヌル・シンジケート(The Zawinul Syndicate)といったフュージョンや、アース・ウィンド&ファイア(Earth Wind and Fire)などのファンクバンドからの影響も強い。

ドラムスのマシュー・エドワール(Mathieu Edwards)は西インド諸島の文化で育ち、ケンドリック・ラマー、ディアンジェロ、Jディラといったヒップホップの影響を強く受けている。

サックスのバルタザール・ナチュレル(Balthazar Naturel)はより伝統的なジャズのバックグラウンドを持ち、ジョー・ヘンダーソン(Joe Henderson)、ジョン・コルトレーン(John Coltrane)、ギヨーム・ナチュレル(Guillaume Naturel)などから影響を受けている。

ヴァイオリン/マンドリンのロビン・アントゥネス(Robin Antunes)はクラシック音楽家の家庭に育ったが、クラシックだけでなくピンク・フロイド(Pink Floyd)やシステム・オブ・ア・ダウン(System of a Down)などのプログレなど多彩なジャンルを好む。

アフリカ音楽を大胆に取り入れた(3)「Koss 5」

Monsieur MÂLÂ :
Nicholas Vella – keyboards
Robin Antunes – violin, viola, mandolin
Swaeli Mbappé – bass, guitars
Balthazar Naturel – saxophone, flutes, English horn, bass clarinet
Mathieu Edwards – drums, percussion

Monsieur MÂLÂ - EP 001 MM
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