Soadanの新譜『Pieds Nus』、タイトルの意味は“裸足”
フランスの3人のマルチ器楽奏者/シンガーソングライターで構成されるバンド、Soadanの新譜 『Pieds Nus』。西アフリカ、マダガスカル、モーリシャス、レユニオン島といった地の音楽文化に強く影響を受けた作品で、フランス語で歌われる全10曲は様々な音楽的要素が混在した結果、現代的な響きを伴って心地よく耳に届く。
3人が作詞作曲をした楽曲群は海や島、木、自然の美しさ、知識の伝達、価値観の共有、移民といったテーマについてのイメージやメタファーが歌われている。過去4年間の西アフリカ旅行が彼らに大きなインスピレーションを与えているといい、雄大な自然や、その中で懸命に生きる人々の生活を想起させる朴訥としたマリンバの響きや活き活きとしたヴォーカルが強く印象に残る。
演奏は3人以外にもトランペットや女性ヴォーカルといったゲストが加わり、多彩なサウンドを展開。かといって決して散漫にはならず、芯のしっかりとしたバンドだと感じさせる。
フランスの音楽の多様性には驚くべきものがあるが、ボーダーレスに音楽や文化を追求するSoadanの音楽の素晴らしさはもっと広く知られてほしい。
Soadan :
Grégory Audrain – guitar, bass, vocal
Jean-Marie Lemasson – vocal, drums, percussions
Armel Goupil – marimba, keyboards
Guests :
Bruno Gautheron – trumpet
Antoine Giraud – trombone
Barbara Letoqueux – vocal
Gaëtan Nicot – piano, Fender Rhodes