NYのジャズシーンや米英ロックとも呼応するチェコの現代ジャズバンド、Point of Fewのデビュー作

Point of Few - Open to Closeness

チェコの現代ジャズ・カルテット、Point of Fewがデビュー!

現代ジャズとエレクトロニックを有機的に繋ぐチェコのカルテット、Point of Fewのデビュー作『Open to Closeness』がリリースされた。2019年に結成されたというサックス、ギター、ベース、ドラムスのカルテットに、ゲストとして米国の巨匠鍵盤奏者ジェイソン・リンドナー(Jason Lindner)も1〜3曲目でゲスト参加している。

収録された楽曲群は全曲が彼らのグループ名が作曲者としてクレジットされたオリジナルで、いずれも変拍子も駆使した複雑な構成で近年のジャズの潮流である楽曲重視の傾向を顕著にする。プログレッシヴなジャズで知られるバンド、Behind the Doorのメンバーでもあるギターのラディム・プシダル(Radim Přidal)は随所に独創的なアルペジオやアドリブのフレーズを放ち、豊かな表現力が持ち味のテナーサックス奏者ペトル・スメカル(Petr Smékal)もフロントで一際大きな存在感を見せる。職人技で光るのはドラムスのマレク・アントニュー(Marek Antoňů)だ。彼の細やかなドラミングはマーク・ジュリアナを彷彿させるし、もしかしたらゲストのジェイソン・リンドナーの招聘もマーク・ジュリアナと懇意だということが関係しているのかもしれない。

現代ジャズの“ツボ”を押さえたサウンドが魅力的な(3)「3Stories」。変化に富んだ複雑な構成にも注目!

Point of Fewの影響源はNYのジャズシーン、とりわけジャスティン・ブラウン(Justin Brown)やジェイムズ・フランシーズ(James Francies)、ロバート・グラスパー(Robert Glasper)などから大きな影響を受けているが、パット・メセニー(Pat Metheny)やビル・フリゼール(Bill Frisell)などのギターアイドル、さらにはポピュラー音楽の分野ではデヴィッド・ボウイ(David Bowie)からレディオヘッド(Radiohead)、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ(Red Hot Chili Peppers)まで多種多様だという。

Point of Few :
Petr Smékal – tenor saxophone
Radim Přidal – guitar
Vlastimil Škoda – bass
Marek Antoňů – drums

Guest :
Jason Lindner – synthesizer, sound design (1, 2, 3)

Point of Few - Open to Closeness
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