ロンドンのドラマー、ジャス・ケイザー新作EP『Jas 5ive』
イギリスの女性ドラマー/作曲家、ジャス・ケイザー(Jas Kayser) の最新EP『Jas 5ive』は、ジャズとアフロビートの境界を自然に溶かし両者を混ぜ合わせる彼女らしい、エキサイティングな作品だ。
全曲がジャス・ケイザーの作曲もしくは共作で、アイディアに満ちたドラミングは勿論のこと、彼女の作家としての魅力も最大限に反映。アルバム全編にわたってマカオ出身のパーカッショニストでインコグニート(Incognito)での活動でも知られるジョアン・カエターノ(Joao Caetano)とリズム面で強力なタッグを組み、圧巻のグルーヴを生み出している。
(1)「Darkness In the Light」ではヴォーカリストのアヴァ・ジョセフ(Ava Joseph)とアルトサックス奏者のジャコモ・スミス(Giacomo Smith)をフィーチュア。熱気に満ち、かつ知的な感性を失わない高度な即興が繰り広げられる。
(4)「Half-Race Face」にはジャス・ケイザーの双子の兄、アッシュ・ケイザー(Ash Kayser)がスポークン・ワードでゲスト参加。
Jas Kayser プロフィール
ジャス・ケイザーは1995年にイングランド南部のウィンチェスターに生まれ、9歳の頃からドラムの演奏を始めている。母のコレクションにはグリーン・デイ(Green Day)やレイザーライト(Razorlight)といったロックバンドのアルバムがあったが、彼女に最も影響を与えたのはハービー・ハンコック(Herbie Hancock)の『Head Hunters』だった。
バークリー音楽大学ではハービー・ハンコックとの共演でも知られる世界的な女性ドラマー、テリ・リン・キャリントン(Terri Lyne Carrington)に学び、卒業後の現在はロンドンとパナマ共和国の二拠点で活動し、パナマシティではピアニストのダニロ・ペレス(Danilo Pérez)が設立したジャズ財団で教鞭をとっている。
2020年に最初のEP『Unforced Rhythm of Grace』をリリース。ジャズとアフロビートの中間に位置する肥沃な土壌に根ざした彼女の音楽性は、多くのメディアやファンから高い支持を得ている。
Jas Kayser – drums
Joao Caetano – percussion
Daisy George – upright bass
Jamie Leeming – electric guitar
Mark Hurrell – tenor saxophone
Giacomo Smith – alto saxophone
Christos Stylianides – trumpet
Ava Joseph – vocals
Ash Kayser A.K.A Aalvk – spoken word