イスラエルのインディジャズ・シーンで輝く4人組、Drimiaのデビュー作

Drimia

フルートを特徴とする4人組バンド、Drimia

イスラエルのバンド、ドリミア(Drimia)の2021年作『Drimia』
リーダーで全曲の作曲も手がけ、鍵盤楽器全般を担うラーナン・アミール(Raanan Amir)、フルートの紅一点マルカ・ピアメンタ(Malca Piamenta)、ベースのヨナタン・ハラリ(Yonatan Harari)、そしてドラムスのアヴリ・フレッシャー(Avri Flesher)から成る4人組インストバンドの非常にレベルの高いデビュー作だ。

最初のデモ制作から完成まで4年を要したという本作はジャズ、プログレッシヴ・ロック、ファンク、フュージョンなどからの影響が伺えるが、同時にほぼインストながらポップでキャッチーでもある。この聴きやすさはイスラエルのインディ・ジャズ・シーンの全体的な特長でもあるが、彼らもその潮流の中に在ると言えそうだ。

(1)「Chilli」

(3)「Hasakhot」は少し憂いを帯びたフルートが美しい。ローズピアノによる厚みのあるハーモニーとグルーヴィーなベース、パーカッシヴなドラムそしてゲスト参加のダニエル・アヤリ(Daniel Ayali)も良い味を出している。

(3)「Hasakhot」

楽曲は平均して5〜6分前後と長めだが、構成も各自のソロも中弛みすることなく緊張感が保たれ、適度なオーヴァーダビングやポスト・プロダクションも作品の完成度を高めている。

まだまだ無名な存在だが、これからの活動に注目しておきたいバンド/アーティストだ。

(5)「Yesh Lekavot」ではリーダーで鍵盤奏者のラーナン・アミールがヴォーカルを披露。

Raanan Amir – voice (5), keyboards, piano, synths, percussion
Malca Piamenta – flute
Yonatan Harari – bass, synth bass, other synths
Avri Flesher – drums
Daniel Ayali – electric guitar (3, 6, 7, 8)

Drimia
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