Shaul Eshet Trio: U R Now
イスラエルのピアニスト、シャウル・エシェット(Shaul Eshet)のピアノトリオ第二作『U R Now』。
前作からトリオのメンバーを変え、今回は全員がイスラエル出身者となっているが、そのサウンドは所謂“イスラエルジャズ”に見られるような大胆で特徴的な民族的要素はほぼなく、どちらかと言うと良質なヨーロピアン・ジャズのようだ。メロディーが重視されており、多くの楽曲は本質的にシンプルな構成だが、アレンジも演奏も洗練されており極上のリスニング体験を味わえる作品となっている。
収録曲はラストのガーシュウィン作のスタンダード(11)「Someone to Watch over Me」を除く全曲がシャウル・エシェットのオリジナル。耽美的な(2)「Shoshana」、イスラエルの気鋭シンガー/MCであるEchoがゲスト参加する(4)「Soul Searchin’」や(8)「Med Swimmer」は現代的なリズムで攻め、(9)「Let It Happen」はスウィングするフォービートで冴わたるアドリブを披露するなどそのスタイルも多彩。ベースのガイ・レヴィ(Guy Levy)、ドラムスのシャハール・ハジザ(Shahar Haziza)とのコンビネーションも抜群で、非常に質の高い演奏を聴かせてくれる。
Shaul Eshet – piano, vocal
Guy Levy – upright bass
Shahar Haziza – drums
Guest :
Echo – vocal (4)