Krameri、ロマンティックなエレクトロニック・サウンドの魅力
インド西部グジャラート州ヴァドーダラー出身のSSW、ダミニ・チョーハン(Damini Chauhan)によるソロプロジェクト、クラメリ(Krameri)の新譜『INTRUSIVE THOUGHTS』。アコースティックとエレクトロニックをバランスよく融合したチル感のあるサウンドに、ほんの少しのインド声楽のエッセンスが混ざる繊細なヴォーカルが心地の良い、素晴らしいアルバムだ。
歌詞は多くが英語で歌われる。アンニュイで内省的な印象を受ける(1)「PLANS」や(6)「Find Me」、明るくポップな(4)「MAGNETIC!」など楽曲はいずれもハイクオリティ。
影響を受けたインド系のアーティストとしてサンデューンズ(Sandunes)やニュークリヤ(Nucleya)、リトヴィズ(Ritviz)を挙げる。音楽制作においては、絵画、映画、感情、人や場所、匂いといったあらゆるものがインスピレーションの源だという。彼女の感性の繊細さは美しく抑制的なサウンドにしっかりと現れているが、その奥には秘めた情熱や野望も見える。
Krameri(Damini Chauhan)プロフィール
Krameriはグジャラート生まれのシンガーソングライター、ダミニ・チョーハン(Damini Chauhan)とプロデューサーのゴピ・クリシュナン(Gopi Krishnan)のデュオ・プロジェクトとしてスタートしたが、現在はダミニ・チョーハンのソロユニットとなっている。
心臓専門医の父親とジャーナリストの母親のもとで育ったダミニ・チョーハンは、チェンナイの名門KM音楽院でインド古典音楽や西洋音楽、ピアノを学び、『スラムドッグ$ミリオネア』などで知られるインド映画音楽の巨匠A.R.ラフマーン(A.R. Rahman)が作曲を担当したNetflixドキュメンタリー『House of Secrets』でサウンドデザインを含む様々な音響効果を担当した。
彼女の音楽はインドのサウンドと、アンビエント・ポップの要素を現代的なセンスで組み合わせたもので、ローリング・ストーン・インディアによって注目すべきアーティストとして紹介された。