トルコのバンド、Develer ファーストアルバム『Fauna』
トルコ・イスタンブールを拠点とする7人編成のバンド、デヴェラー（Develer）。ピアノ、シンセ、ドラムス、エレクトリック・ベースという西洋音楽の楽器に加え、弓弾きするタンブールやフレットレスのクラシックギター、ダラブッカといったこの地域特有の楽器を加えた微分音満載のジャズ・アンサンブルがなんとも魅惑的だ。
『Fauna』は2020年から3枚ほどのEPをリリースしたのち、2024年に満を持して発表した彼らの最初のフルレンス・アルバム。トルコはジャズロックやフュージョンが今も全盛な印象だが、そうしたサウンドの上で民族音楽的アイデンティティを存分に発揮。特に随所で見られるフレットレスの弦楽器から放たれる十二平均律から外れた微分音は特徴的で、彼らの音楽の独自性を揺るぎないものにしている。
Develerの物語は2019年、イスタンブールの小さなアパートから始まった。シンセ/ハンドパン奏者のニコ・ドウ（Niko Doğu）、ギタリストのナシ・オウズ（Naci Oğuz）、タンブール奏者のムアズ・ジェイハン（Muaz Ceyhan）の3人がトルコの土地に根付いたさまざまな音楽要素を融合するという共通の基盤のもとで創作活動をはじめ、そこに才能あるほかのミュージシャンが加わり現在の形になったという。
Develer :
Muaz Ceyhan – bowed tanbur
Naci Oğuz – classical fretless guitar, electric guitar
Salih Eren Kurç – bass
Kerem Duru – drums
Esmani Kılıç – percussion
Cenk Bonfil – piano
Niko Doğu – synthesizer, electrics
Orphe – choir