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アラブ音楽

  • 2024-04-20
  • 2024-04-20

コーチェラで歴史を作ったアラビック・ポップの新星エリアナ。パレスチナ生まれの才媛、デビュー!

新しいアラビック・ポップスターの誕生だ。中東パレスチナと南米チリをルーツに持つシンガー、エリアナ(Elyanna)が驚くべきデビューアルバム『WOLEDTO』をリリースした。2023年のコーチェラ・フェスティバルで史上初の全編アラビア語で歌い切ったアーティストとして大きな話題となり一躍メインストリームに躍り出た彼女による、アラビック・ポップの新時代の幕開けを告げる象徴的なアルバムだ。

  • 2024-04-04
  • 2024-04-02

インスタンブール発・中東ジャズロック!微分音満載の魅惑の7人組バンド、Develer

トルコ・イスタンブールを拠点とする7人編成のバンド、デヴェラー(Develer)。ピアノ、シンセ、ドラムス、エレクトリック・ベースという西洋音楽の楽器に加え、弓弾きするタンブールやフレットレスのクラシックギター、ダラブッカといったこの地域特有の楽器を加えた微分音満載のジャズ・アンサンブルがなんとも魅惑的だ。

  • 2024-02-02
  • 2024-02-01

今、アラビック・ジャズが最高に熱い! ウード奏者アミン・アル・アイディ、驚異的なデビュー作

フランス人の母親とイラク人の父親を持つウード奏者/作曲家、アミン・アル・アイディ(Amin Al Aiedy)のデビュー作『SHAMS』は驚きに値する。西洋とアラブ、常に二つの文化が当たり前に存在する環境で育った彼が今作で魅せるのは西洋の音楽理論をベースにしていながら、従来その枠内では発想することさえ難しかった斬新な旋律だ。

  • 2023-12-08
  • 2023-12-07

チュニジア出身のヴィオラ・ダモーレ奏者ジャッセル・ハジ・ユーセフ、フランスの古城で紡ぐ瞑想的な音楽

チュニジア出身のヴィオラ・ダモーレ奏者ジャッセル・ハジ・ユーセフ(Jasser Haj Youssef)の新作『Reminiscence』は、フランスの世界遺産シャンボール城の広間で収録した深淵な響きが神秘的で美しい作品だ。収録曲のほとんどはヴィオラ・ダモーレの独奏だが、数曲でガエル・カドー(Gaël Cadoux)がローズピアノを演奏しており、古楽器と電気楽器の対比も面白い。

  • 2023-12-03
  • 2023-12-03

チュニジア出身の天才若手ピアニスト、ワジディ・リアヒ待望の2nd!チュニジアからベルギーに至る驚くべき音楽の旅

1995年チュニジア生まれのピアニスト、ワジディ・リアヒ(Wajdi Riahi)のピアノトリオ第二作目となる『Essia』には、メンバーを変えずに新たに録音された11曲が収録されている。チュニジアの伝統音楽からヨーロッパの洗練されたジャズまで、多様性の象徴かつ最も高度なジャズが繰り広げられる圧巻の作品。

  • 2023-11-25
  • 2023-11-25

壮絶な半生を背負うユーロヴィジョン優勝歌手ジャマラ、クリミアの真実の歴史を伝える新譜『QIRIM』

欧州最大のソング・コンテストである「ユーロヴィジョン」優勝経験のあるウクライナの歌手/作曲家ジャマラ(Jamala)が、故郷クリミアの名を冠した新作『QIRIM』をリリースした。今作はクリミア半島に伝わる古い歌がイスラム文化の特徴をもった素晴らしいオーケストラ・アレンジで収録されており、80人以上のクリミアの音楽家が参加する壮大な作品となっている。

  • 2023-11-21
  • 2023-11-21

レヴァントの歴史を想うパレスチナ人SSWハヤ・ザートリーの1st『Rahawan』。キャッチーなサウンドの裏に潜む想像を絶する苦悩と葛藤

パレスチナのシンガーソングライター、ハヤ・ザートリー(Haya Zaatry)が16歳のときにギターを手にし独学で曲を書き始めたとき、自分と同じようにアラビア語で歌う女性ミュージシャンはほとんどいなかった。だから、彼女は米国のジョニ・ミッチェル(Joni Mitchel)やアルジェリアのスアド・マッシ(Souad Massi)のアルバムが彼女の大きな影響源となった。

  • 2023-11-18
  • 2023-11-18

Autostrad ──想像を絶する凄まじいエネルギーでアラブ諸国を照らすヨルダン発のバンド。

ヨルダンの首都アンマンで2007年に結成されたアウトストラッド(Autostrad)はロック、レゲエ、ラテン、ファンク、ジャズ、アラブ伝統音楽を組み合わせたバンド名「高速道路」のとおりの疾走感のある音楽をアラビア語のヨルダン方言で歌う、アラブ圏で非常に人気のあるバンドだ。アラビア語圏を中心に各国でツアーを行なっているが、2014年にはイギリス・ロンドンでも演奏をした。

  • 2023-11-04
  • 2023-11-04

「あなたの隣人はあなたの友達です」─ レディオヘッドのギタリストであるジョニーと、イスラエルの音楽家ドゥドゥが制作したアルバム『JARAK QUARIBAK』について、いま、改めて。

レディオヘッドのサウンドの中核を担うギタリスト、ジョニー・グリーンウッド(Jonny Greenwood)が、長年の友人でもあるイスラエルの音楽家ドゥドゥ・タッサ(Dudu Tassa)とともに、中東全域から歌手やミュージシャンを集め、中東全域から集められた古典的なラブソングのコレクションを録音したアルバム『Jarak Qaribak』を今年発表した。2023年パレスチナ・イスラエル戦争が始まってしまった今、改めて、このアルバムと向き合う。

  • 2023-09-07
  • 2023-09-05

シリア出身の新星女性ウード奏者ジャワ・マンラ、アラビアの伝統文化に深く根差したデビュー作

シリア出身の新星ウード奏者/作曲家/シンガー、ジャワ・マンラ(Jawa Manla)がアラブの古典音楽をベースにジャズや西洋クラシックの要素を取り入れた美しいアルバム『Distant Roots』でデビューした。収録の5曲はいずれも10分前後と長尺で、ジャワ・マンラ作曲による器楽曲と、彼女がシリアで過ごした子供時代に聴いたアラビア語の曲にインスパイアされた歌曲が収められている。

  • 2023-08-14
  • 2023-08-14

北アフリカ、中東、西洋を繋ぐ華麗なるオーケストラ。モロッコ出身ウード奏者モハメド・アハダフ新譜

アラブ音楽やアンダルシア音楽に精通するモロッコ出身のウード奏者/作曲家モハメド・アハダフ(Mohamed Ahaddaf)の通算4枚目のアルバム『Ana W'inta』がリリースされた。2019年に加入した中東や北アフリカ音楽を専門とするオランダ・アムステルダム拠点のマルムーシャ・オーケストラ(Marmoucha Orchestra)とともに作り上げた作品で、15人ほどの豊かなアンサンブルで個性的なアラビック・ジャズを聴かせてくれる興味深い作品だ。

  • 2023-07-08
  • 2023-07-07

マイケル・リーグ率いるワールドミュージック集団Bokanté、異なる視座から音楽を紐解く3rdアルバム

スナーキー・パピー首謀者マイケル・リーグ率いるワールド・ミュージック集団、ボカンテ(Bokanté)の3rdアルバム『History』は、その重いアルバムタイトルに負けない重厚な雰囲気の作品だ。グアドループ出身の女性歌手マリカ・ティロリアン(Malika Tirolien)によってクレオール語で歌われる9つの楽曲は、勝者によって都合よく作られてきた歴史や文化や音楽に疑問を抱き、これまで光の当てられることのなかった立場にも目を向けさせようとする。

  • 2023-06-23
  • 2023-07-16

野放しだが豊潤なエレガンス。レバノン出身のサックス奏者トゥーフィック・ファルーク新譜

アラブ、バルカン、ブラジルなど様々な音楽性が混淆するレバノン出身・フランス在住のジャズ・サックス奏者/作曲家トゥーフィック・ファルーク(Toufic Farroukh)の新譜『Untamed Elegance』は、期待を裏切らないワールド・ミュージック×ジャズの意欲作だ。彼の過去作でも重要な共演者であったピアノのレアンドロ・アコンチャ(Leandro Aconcha)をはじめ総勢20名近くの音楽家が参加し、ユニークで豊穣な音絵巻を作り上げている。