ロビンソン・クーリー新作『MŸA』
フランスのトロンボーン奏者/作曲家ロビンソン・クーリー(Robinson Khoury)の新作『MŸA』は、アラビア音楽の旋法、デジタル・パーカッションやアナログシンセなどエレクトロニックの多用が特徴的な前衛的ジャズ作品。
ロビンソン・クーリーのトロンボーンはトランペット奏者イブラヒム・マアルーフ(Ibrahim Maalouf)を思わせるテイストだが、今作は決して”ジャズ・トロンボーン奏者のアルバム”ではなく、あくまでもトロンボーンは音楽の表現の一手段として表現に留まる。サウンドはアニッサ・ネアリ(Anissa Nehari)のパーカッション/ヴォイス、レオ・ジャセフ(Léo Jassef)のキーボード/シンセ/ヴォイスと三位一体で作り上げられており、非常に内省的で概念的だ。
ゲストとしてシリア出身の歌手リン・アディブ(Lynn Adib)が(4)「QĀNĀ」に、ベルギー出身でムスリムの歌手ナターシャ・アトラス(Natacha Atlas)が(9)「ARAZU」に参加している。
Robinson Khoury 略歴
ロビンソン・クーリーはフランス・1995年生まれ。自身のバンドでの活動のほか、オランダのメトロポール・オーケストラ(Metropole Orkest)にも所属しトロンボーンのソリストを務めている。
2019年にデビュー作『Frame Of Mind』がリリースされ、2022 年には2作目となる『Broken Lines』をリリース。
Robinson Khoury – trombone, modular synth, vocals
Anissa Nehari – percussions, vocals
Léo Jassef – piano, synth, vocals
Lynn Adib – lead vocals (4)
Natacha Atlas – lead vocals (9)