温かで心安らぐ南米音楽。チリのフォークデュオ、ホセ・ビセンテス『Lugar donde se florece』

José Vicentes - Lugar donde se florece

オーガニックなサウンドが魅力のチリのフォークデュオ

幼なじみのホセ・トマス・プーガ(José Tomás Puga)とビセンテ・ラルーレ(Vicente Larroulet)によって結成された南米チリのフォークデュオ、ホセ・ビセンテス(José Vicentes)による2枚目のアルバム『Lugar donde se florece』は、オーガニックなサウンドに、子どもたちの声なども平和で心安らぐ素敵な作品だ。

コロンビアの伝統音楽であるクルラオ(Currulao)の影響を受けており、アルバム全編にわたってチョンタ(chonta = 椰子)と呼ばれるマリンバの朴訥とした音色がひとつの大きな特徴となっている。さらにナイロン弦ギターやフルート、ヴォーカルなどによるアンサンブルは心温まるものだ。

(10)「Aquí」

学生時代に互いに自作の曲を見せ合い、高め合ってきたデュオは、ラテンアメリカで絶賛され400万回以上のストリーミング再生を記録したデビューEP『Trazo del firmamento』のあと、パンデミックの最中でサンティアゴ東部にある幼稚園として使われていた建物に引っ越した。その経験をクリエイティブな可能性として捉え、彼らはその空間とそこでの経験にインスパイアされて最初のフルアルバムの制作を計画。家の庭でほとんど録音をするというアイディアを具現化し、演奏に参加したミュージシャンが連れてきた子どもも録音に参加するという予定外の出来事も加わって本作が完成した。

José Vicentes :
Vicente Larroulet – guitar, vocal
José Tomás Puga – guitar, accordion, organ, vocal

Gaspar Aedo – percussions, marimba de chonta
Dante Zerda – percussions, drums
Alonso Lara – flute, bongo
Diego James – tuba, bass

José Vicentes - Lugar donde se florece
Follow Música Terra