チン・ベルナルデスがセルフカバーのシングルをリリース。オリジナルと聴き比べ

 ブラジル新世代を代表する存在、チン・ベルナルデス(Tim Bernardes)。2023年11月にソロで初来日して「FESTIVAL de FRUE 2023」に出演、ギターとピアノの弾き語りで美しい歌声とソングライターとしての実力を披露。
 2024年11月には自身のロック・トリオ、オ・テルノを率いて再来日し「FESTIVAL de FRUE 2024」に出演した。日本でのコンサートが、オ・テルノの活動停止前の最後のコンサートだった。

 音源としては、2022年の2ndソロ・アルバム『Mil Coisas Invisíveis』以来、自身の音源を発表していなかったチン・ベルナルデスが、約3年ぶりに自身の音源を発表した。2曲入りのシングルで、過去にチン・ベルナルデスが先輩女性歌手に提供したサンバ・カンサォンのセルフ・カバーだ。

 1曲目の「Prudência(慎重さ)」は、マリア・ベターニア(Maria Bethânia)に提供し、2021年のアルバム『Noturno』に収録。ボレロに近いリズムのサンバ・カンサォン。ベターニアの濃密な歌声とマッチし、彼女のコンサートでも、人気曲になった。

 2曲目の「Praga(呪い)」は、その翌年、アライヂ・コスタ(Alaíde Costa)のアルバム 『O que meus calos dizem sobre mim』(2022年)に収録された。名手エドゥアルド・ネヴィス(Eduardo Neves)によるオーケストラの金管楽器が彩りを添える。1人で作詞作曲した「Prudência」と異なり、「Praga」は、大先輩エラズモ・カルロス(Erasmo Carlos)との共作だった。

 チン・ベルナルデス ver の 「Prudência」は、チンのギター弾き方りによるライヴ録音。アナログ機材を用いて録音している。「Praga」の方はスタジオ録音。ギター、パーカッション、そして1970年代のサンバレコードを彷彿させるコーラスが加わる。

 この音源のリリースは、チン・ベルナルデスの活動が活発になる前兆となるのか。EPでのリリースも計画されているとのこと。

▶︎ Prudência | Maria Bethânia


▶︎ Tim Bernardes – Prudência (Official Video)

▶︎ Alaíde Costa – Praga

▶︎ Tim Bernardes – Praga

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