ハーパー・トリオ、瞑想的な2nd『Dialogue of Thoughts』
エジプトとギリシャにルーツを持つハープ奏者、マリア=クリスティーナ・ハーパー(Maria-Christina Harper)率いるハーパー・トリオ(Harper Trio)の2ndアルバム『Dialogue of Thoughts』。前作に引き続きエレクトリック・アコースティック・ハープをサウンドの軸に置き、ジョセフィン・デイヴィス(Josephine Davies)のサックスと、エヴァン・ジェンキンス(Evan Jenkins)のドラムスによる注目の現代ジャズ作品だ。
ロンドンのアビーロード・スタジオ(Abbey Road Studios)で録音された今作のテーマは“マインドフルネスの日記”。とりわけ瞑想的に奏でられるハープの音色と、次第に感情を昂らせるサックスの対比が印象的で、静寂を見つけようとする際にかえって沸き起こる思考の混乱と、そこから平穏へと至るプロセスを創造的な音楽で表現している。
(2)「Walk」や(8)「Sometime in Cairo」などは特に異国情緒の溢れる曲調で、マリア=クリスティーナ・ハーパーのルーツを強く意識させる。前衛的で力強く、エレクトリック・ハープならではのジャズを聴かせる(5)「Dialogue Fusion Politics」や(6)「Madness While Trying to Meditate」などでのアグレッシヴな表現もこのトリオの重要な要素だ。
ハーパーは、東洋の伝統音楽と実験的なフリージャズシーンに影響を受けた、前衛的なジャズハープ奏者兼作曲家であると自称している。彼女はロンドン王立音楽院でクラシックハープを学び、ウェールズ国際ハープコンクールで優勝。英国とギリシャでは、ロイヤル・アルバート・ホール、ジャズ・イン・ザ・ラウンド、アテネ・コンサートホール、ギリシャ国立オペラ座など、様々な会場で演奏活動を行っており、モントリオール・ジャズ・フェスティバルやBBC2の英国音楽番組『Later… with Jools Holland』に出演するなど現代のジャズハープの新星として注目されている。
Maria-Christina Harper – electro-acoustic harp, effects, voice
Josephine Davies – soprano saxophone, tenor saxophone, voice
Evan Jenkins – drums, voice