ルーカス・エチェヴェリア 2ndアルバム『Color Is a Gift』
ブラジル出身、現在はドイツを拠点に活動する気鋭ギタリスト/作曲家ルーカス・エチェヴェリア(Lucas Etcheverria)が、2作目となるフルレンス・アルバム『Color Is a Gift』をリリースした。ドラムス、ダブルベースとのトリオを軸に、カート・ローゼンウィンケル(Kurt Rosenwinkel)を含むゲストを交え、卓越したコンポージングのセンスと豊かな色彩のバンド・アンサンブルが魅力の作品となっている。
アルバムはオリジナルとカヴァーをバランスよく収録。
カヴァーはビリー・ストレイホーン(Billy Strayhorn, 1915 – 1967)作曲の(3)「Ballad for Very Tired and Very Sad Lotus Eaters」、ボブ・ハガート(Bob Haggart, 1914 – 1998)作曲の(5)「What’s New」、ベニー・ゴルソン(Benny Golson, 1929 – 2024)作曲の(7)「Along Came Betty」、セロニアス・モンク(Thelonious Monk, 1917 – 1982)作の(8)「Let’s Cool One」、そしてブラジルの作曲家ディレルマンド・レイス(Dilermando Reis, 1916 – 1977)作の(9)「Se Ela Perguntar」という渋い選曲で、いずれもルーカス・エチェヴェリアが好きなジャズ・レパートリーだという。
ルーカス・エチェヴェリアがガットギターを弾き、エレクトリック・ギターでカート・ローゼンウィンケルを迎えたライヴ録音(4)「Pontestrela」は特筆すべき1曲だ。抒情的なテーマがとても美しく、ルーカス・エチェヴェリアの作曲家としての才能の高さを示している。テーマ後にはルーカス・コルベ(Lucas Kolbe)のベースソロ、エチェヴェリアのソロ、ローゼンウィンケルのソロと充実した演奏が続き、豊かな時間が流れる。
アルバムにはテナーのガブリエル・コーブルガー(Gabriel Coburger)、アルト/ソプラノのパウル・ベスカース(Paul Beskers)という二人のサックス奏者もゲストで参加。ルーカス・エチェヴェリアのギターはサックスとも絡み合うようにメロディアスで、卓越した即興のセンスを感じさせる。
アルバムの冒頭曲(1)「Color Is a Gift」はガットギターによるエチェヴェリアのソロ演奏で、ブラジルの音楽的伝統を受け継いだリズムとハーモニーが特徴の文字通り色彩豊かな演奏だ。
今作について、ルーカス・エチェヴェリアはこう語っている:
「私にとって、色彩は贈り物です。人生における色彩、視覚における色彩、聴覚における色彩、そしてあらゆる感覚における色彩。しかし、色が多すぎると、状況が一変し、予想もしない極端な結果を招くこともあります。私にとって、この音楽はそうした思いを表現しています」
lucasetcheverria.bandcamp.com
Lucas Etcheverria 略歴
ルーカス・エチェヴェリアは、ブラジルのリオグランデ・ド・スル州ポルト・アレグレ出身のジャズ・ギタリスト/作曲家。2019年にブラジルで初のEP『Ways Ahead』をリリースし、その後同年中に拠点をドイツのハンブルクを拠点としている。
2024年にはオリジナル曲を中心とした初のフルレンス・アルバム『The Great Puzzle』を発表。クインテットもしくはカルテットの編成で録音され、プレイリストやブログ、テレビ番組で紹介され注目を集めた。
彼はハンブルク音楽演劇大学(HfMT Hamburg)のジャズ部門と深く関わり、ブラジル音楽のワークショップを同大学や北ドイツの教育機関で定期的に開催している。また、コンサート・シリーズ『Sons do Brasil』を主催し、ハンブルクのシーンでブラジル音楽を紹介している。
これまでにブラジル、ドイツ、英国、イタリア、日本、ラトビア、フランスなどで公演を行い、ELBJAZZをはじめとする国際的なフェスティバルに出演。エレクトリック・ギターとナイロン弦のアコースティック・ギター(クラシックギター)をメインに演奏し、ライヴ感あふれる即興のインタープレイを重視する彼のスタイルは、コンテンポラリー・ジャズとブラジル音楽の架け橋として高い評価を得ている。
Lucas Etcheverria – guitars
Lucas Kolbe – double bass
Tobias Frohnhöfer – drums
Guests :
Kurt Rosenwinkel – electric guitar (4)
Gabriel Coburger – tenor saxophone (5, 8)
Paul Beskers – alto saxophone (3, 6), soprano saxophone (9)