ブラジル系フランス人SSW、LUIZA の初フルアルバム
2025年初頭にEP『Fantastik』で注目を集め、その後(6)「Soleil Bleu」のバイラルヒットなどで更なる注目を集めたフランスのシンガーソングライター、ルイーザ(LUIZA)の待望の初フルレンス・アルバム『Luiza』がリリースされた。
ルイーザは1988年、フランス人の父とブラジル人の母の間に生まれた。
今作は、幼少期からブラジル音楽やフレンチポップ、ワールドミュージック、レゲエといった文化に囲まれて育った彼女のハイブリッドなポップセンスが凝縮された内容で、“トロピカル・ポップの新たなヒロイン”を強く印象づけるものとなっている。
作品は全体的に裏打ちを強く意識したレゲエ風のサウンドが特徴的で、彼女のルーツであるブラジルの名曲(4)「Manhã De Carnaval」(ルイス・ボンファ作曲)ですらレゲエで調理。湿っぽくなりがちなこの曲の数多のカヴァーの中でも、突出して陽の光を大量に浴びたサウンドとしている(とはいえ、コード進行はオリジナルに従順)。
アルバムは全体的にリズムはレゲエを基調とし、洗練されたエレクトロニック/ダブなどの要素もふんだんに用いるが、楽曲は短調のものが多く独特のサウダーヂが宿るのは、彼女のルーツがそうさせるのだろうか。彼女は本作について、“自然とルーツにインスパイアされた、人生を歌う誠実な作品”なのだという。
(6)「Soleil Bleu」はルイーザのブレイクを本格的に印象づけた曲だ。デビューEP『Fantastik』後のシングルとして2025年4月頃にリリースされ、瞬く間にSpotify Viral 50(フランス)で1位を獲得。TikTokだけで11万本以上の動画に使われ、Spotifyでの総再生数は1億回を超え、YouTube公式クリップは4,100万回再生を超えた。「自由に生きる」「雲の上を飛ぶ」「自分の太陽の下で夢を見る」といった日常からの解放を歌い、何かと暗い話題の多い現代社会の中で、ポジティヴなメッセージとして若い世代を中心に受け止められたようだ。
(9)「Demain demain」は彼女の最初のシングルであり、デビューEPにも収録されていたものの再収録。「明日(demain)」をポジティヴに捉える楽観的な情景が彼女らしく、“新世代のフレンチ・グローバル・ポップの旗手”というルイーザの評価を確立した曲。
(10)「Nuages」は2025年のユーロヴィジョン・アルメニア代表のラダニヴァ(Ladaniva)とのコラボレーション。ラダニヴァが持つ独特の民族的な音楽性がルイーザのセンスに相乗効果を与え、インパクトの強い楽曲となっている。