田方 春樹(Haruki Tambo)│Musica Terra
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田方 春樹(Haruki Tambo)

  • 2022-04-18
  • 2023-10-29

反アパルトヘイトの象徴・歌姫ミリアム・マケバの功績を称えるSomi、音楽の役割の示唆に富む新譜

ルワンダとウガンダにルーツを持ち、人類学やアフリカン・アートの研究家としても知られるNYの歌手ソーミ(Somi)の新譜『Zenzile: The Reimagination of Miriam Makeba』は、“ママ・アフリカ”の愛称で知られる南アフリカの歌手ミリアム・マケバ(Zenzile Miriam Makeba, 1932 - 2008)を称える作品だ。

  • 2022-04-17
  • 2022-04-16

アルゼンチン至宝の音楽。キケ・シネシ×ファクンド・フェレイラのギター/打楽器デュオ新譜

アルゼンチンを代表するギタリスト/作曲家キケ・シネシ(Quique Sinesi)と、若手パーカッション奏者ファクンド・フェレイラ(Facundo Ferreira)による初めてのデュオ作品『Otro Lado』がリリースされた。タイトルは“Other Side”、つまり“もうひとつの側面”“反対側”といった意味のスペイン語だ。

  • 2022-04-16
  • 2022-04-15

自然の中に還るための音楽。スコットランドの天才ファーガス・マクリーディーのJAZZ

洗練された現代ジャズとスコットランド伝統音楽の融合で独自の個性を発揮するピアニスト、ファーガス・マクリーディー(Fergus McCreadie)のトリオによる3枚目の新譜『Forest Floor』がリリースされた。前2作と同じメンバーで、広がりのある雄大なサウンドスケープを描き出す。

  • 2022-04-13
  • 2022-04-12

ポルトガルのSSWマヌエル・マイオ、温かな声とサウンドが素晴らしいソロデビュー作

温かく魅力的な声を持つポルトガルのSSW/ヴァイオリン/マンドリン奏者マヌエル・マイオ(Manuel Maio)のソロデビュー作『Sem Olhar ao Tempo』がリリースされた。彼の音楽はポルトガルの伝統音楽ファドをルーツに、米英のフォーク・ミュージックやブラジル音楽などが混在する。

  • 2022-04-11
  • 2022-04-10

タールとフルートを自在に操る異才が率いる洗練の中東ジャズカルテット、Brio

ペルシャの伝統楽器タールとフルートを操るイタイ・アルモン(Itai Armon)を中心とするイスラエルのジャズ・カルテット、Brioのデビューアルバムが素晴らしい。イスラエル〜ペルシャ周辺の伝統音楽やプログレッシヴ・ロックをジャズの語法に乗せた作品で、ピアノトリオと絡むタールの煌びやかで歴史の深みを感じさせる音色、技巧的かつオリエンタルなフルートが際立つ。

  • 2022-04-10
  • 2022-04-09

ミナスの伏兵・鍵盤奏者クレイトン・プロスペリ、満を持してのデビューアルバム

ブラジル・ミナスジェライス州出身のピアニスト/作曲家クレイトン・プロスペリ(Clayton Prosperi)が初のソロ作『Cativo』をリリースした。本作にはトニーニョ・オルタ、マルコ・ロボ、テコ・カルドーゾ、ハファエル・マルチニなどミナスな重要な音楽家たちが多数参加。

  • 2022-04-08
  • 2022-04-08

赤裸々に愛を語る歌姫ジェンマ・ウメット、より芸術性を高めた新譜『Rere tot aquest fum』

スペイン・カタルーニャのSSWジェンマ・ウメット(Gemma Humet) の新譜『Rere tot aquest fum』がリリースされた。2020年作『Màtria』以来のソロ4枚目のアルバムとなる今作は、サウンド的にはよりエレクトロニックの比重を増しつつ、これまでと変わらない魔力を秘めた彼女の“声”を堪能できる独特の世界観を持った作品となっている。

  • 2022-04-06
  • 2022-04-04

NYで出会ったウィーンの女性ピアニストとイスラエルの男性ドラマーの甘美なデュオ作品

オーストリア出身のピアニスト/作曲家ヴェレーナ・ツェイナーと、イスラエル出身のドラマー、ジヴ・ラヴィッツの初めてのデュオ作品『The Sweetness of Finitude』。互いにそれぞれの役割を持ちつつも、その親密なアンサンブルは個人の境界を曖昧にし馴染み合い、そしてやがて溶け合ってゆく。デュオというフォーマットで行われる即興音楽の情緒の極みとも思えるサウンドが夢見心地なアルバムだ。

  • 2022-04-05
  • 2022-04-04

ブラジルの混声コーラスグループ、偉大な詩人アルヂール・ブランキに捧げる新譜『Blanc』

ブラジルの男女混成ヴォーカル・グループ、Ordinariusの新譜 『Blanc』は、タイトル通りブラジルの詩人アルヂール・ブランキ(Aldir Blanc)が遺した数々の楽曲を取り上げた作品。ブランキ自身は新型コロナウイルス感染症のため2020年にこの世を去ってしまったが、偉大な作詞家の足跡を辿るように歌われる全12曲は多幸感に満ち、音楽や歌うことの素晴らしさをあらためて実感させてくれる。

  • 2022-04-03
  • 2025-07-15

リタ・パイエス全面参加。気鋭SSWポル・バトリャ待望のソロデビュー作『Salt Mortal』

スペインのSSW/ギタリストのポル・バトリャ(Pol Batlle)が待望のソロ・デビューアルバム『Salt Mortal』をリリースした。彼は日本でも人気の歌手/トロンボーン奏者リタ・パイエスの夫で、リタと彼女の母エリザベト・ローマのデュオ2作目『Como la Piel』にも数曲で参加し、それまでの母娘の作品のテイストには全くなかったダーク・ファンタジーな風を吹き込んでいた張本人である。