- 2024-11-12
- 2024-11-12
最高の歌手シルビア・ペレス・クルスが最高のギター奏者フアン・ファルーと奏でる至福の南米音楽
スペインを代表する歌手シルビア・ペレス・クルス(Sílvia Pérez Cruz)の新作『Lentamente』は、アルゼンチン最高のギター弾きのひとりであるフアン・ファルー(Juan Falú)との至上のデュオ作品となった。多くがアルゼンチンの作曲家たちの名曲のカヴァーで、一部にはブラジルの音楽、そして二人のオリジナルも1曲ずつ収録されている。
スペイン音楽
スペインを代表する歌手シルビア・ペレス・クルス(Sílvia Pérez Cruz)の新作『Lentamente』は、アルゼンチン最高のギター弾きのひとりであるフアン・ファルー(Juan Falú)との至上のデュオ作品となった。多くがアルゼンチンの作曲家たちの名曲のカヴァーで、一部にはブラジルの音楽、そして二人のオリジナルも1曲ずつ収録されている。
コロンビアを代表する女性シンガーソングライター、マルタ・ゴメス(Marta Gómez)による新作『Seré Guitarra』がリリースされた。子供時代のインスピレーションをもとにしたという純真な感性に満ちた作品となっており、オリジナル曲には世界を変えることはできないかもしれないが、少なくともそれを試みようという詩的なメッセージが散りばめられている。
世界的に有名なスペイン・バルセロナの青少年ジャズバンド、サン・アンドレウ・ジャズバンド出身のベーシスト/歌手/作曲家マガリ・ダッチラ(Magalí Datzira)が新作『La salut i la bellesa』をリリースした。アルバムは全17曲40分というボリュームで、その中にはジャズやエレクトロ・ポップ、ヒップホップ、地中海の伝統音楽など様々なスタイルが宝石箱のように詰め込まれ、彼女の溢れ出る瑞々しい才能をさりげなく、誇らしげに示している。
バルセロナの青少年ジャズバンド、サン・アンドレウ・ジャズバンド(Sant Andreu Jazz Band)出身の若きスターの一人、シンガーソングライター/トロンボーン奏者のリタ・パイエス(Rita Payes)が新作『De camino al camino』をリリースした。アーティストとして常に進化を続ける彼女は、耳心地のよい従来作との安易な比較を拒むほど独特のファンタジーな音楽観で、世界中のリスナーを魅了する。
この奇跡的なデュオが、ここまで長く作品を発表し続けてくれるとは思っていなかった。ミシェル・カミロ(Michel Camilo)とトマティート(Tomatito)、ラテンやブラジル、ジャズの数多の名曲たちを超絶技巧のピアノとギターで聴かせてきた2人の最新作のタイトルは『Spain Forever Again』。もうずっと何とも微妙なタイトルとジャケット・アートのセンスは変わらないが、中身の音楽に関していうとやはりこの2人は特別だ。四半世紀の間、ずっと、特別なままだ。
ビセンテ・アミーゴ(Vicente Amigo)はずっとフラメンコギターのもっともリスペクトされる第一人者であり続けている。2017年の『Memoria de los Sentidos』以来、実に7年ぶりとなる新譜『Andenes del Tiempo』は巨匠の域に達したビセンテの音楽をたっぷりと堪能できる作品だ。伝統的なフラメンコも、ジャズの影響も、そしてより革新的なハーモニーを探求した楽曲もといったように多様性に富み、彼が第一線であり続ける揺るぎない理由がわかる。
バンド結成から20周年となるスペイン・カタルーニャの女性のみで構成されるフラメンコ・クロスオーヴァー・バンド、ラス・ミガス(Las Migas)の6枚目となるアルバム『Rumberas』がリリースされた。タイトルのとおりルンバ・フラメンカを基調としつつも、その伝統に捉われずに自分たちのスタイルを確立した彼女らの新作は自身と誇りに溢れており、長らく男性優位のジャンルとなっていたフラメンコが完全に新しい時代に入ったことを感じさせる。
ジャズやR&B、レゲエなどを吸収した新たな表現を試みるキューバ新世代SSW、ダイメ・アロセナ(Daymé Arocena)が新譜『Alkemi』をリリースした。祖国に失望し、現在はプエルトリコに住む彼女の芸術家としての覚悟すら見える圧倒的なパワーを感じさせる作品だ。
カタルーニャのシンガーソングライター、カロリーナ・アラバウ(Carolina Alabau)の第3作目となる『Una Frase Imaginada』。プロデューサー/ギタリストのハビエル・リモン(Javier Limón)と共同作業で作り出したこの傑作は、複雑すぎる社会の中で生きていく彼女の不安が、その繊細な表現を通じて霧のように目の前に存在しているような不思議な感覚を抱かせる。
1994年カタルーニャ生まれのシンガーソングライター/ギタリストのラウ・ノア(Lau Noah)が世界中のトップミュージシャンとのコラボレーションを収録した新譜『A Dos』をリリースした。世代も国籍も違うゲストたち──ジェイコブ・コリアー、ホルヘ・ドレクスレル、シルビア・ペレス・クルス、クリス・シーレ、セシル・マクロリン・サルヴァント、サルヴァドール・ソブラルなどが参加した美しい傑作。
トルコのフラメンコ・ギタリスト/作曲家ドルク・オクユジュ(Doruk Okuyucu)による新作EP『Daha』が素晴らしい。伝統的なフラメンコを礎にしつつ、本場スペインとはわずかに空気感の異なるオリエンタルなコンテンポラリー・フラメンコギターを堪能できる作品で、その音楽的な感覚はアルメニアのバハグニ(Vahagni)やイスラエルのイダン・バラス(Idan Balas)など、異国の地で独自にフラメンコ音楽を探求するアーティストと比肩する。
1990年代後半に結成され、スパニッシュ・ミクスチャーのムーヴメントを牽引したバンド、アンパラノイア(Amparanoia)。2008年に一度は解散したが、2017年に再結成。2枚のアルバムをリリースし、そして結成25周年を迎える2022年にはスタジオでブラスバンドのアルティスタス・デル・グレミオ(Artistas del Gremio)と初めて出会った。
スペイン・バルセロナのシンガーソングライター/歌手アルバ・カルモナ(Alba Carmona)。伝統的なフラメンコ歌手としての教育を受け、人気歌手シルビア・ペレス・クルス(Sílvia Pérez Cruz)が初期のキャリアを築いたヴォーカル・グループであるラス・ミガス(Las Migas)にシルビア脱退後の2011年に加入し2018年まで在籍した彼女のソロとしては2ndアルバムとなる『Cantora』は、フラメンコを基調とした超良質な作品だ。
バルセロナの女性二人組ユニット、アラル(ARAR)のデビュー作『Arar』は、ガットギターとサックスを中心とした温かみのあるサウンドに、二人によるコーラスが優しく溶け込むとても穏やかで素敵な作品だ。グループ名でありアルバム・タイトルでもあるararとは、カタルーニャ語で“耕す”、つまり種を蒔くために大地を掘り返し、豊かな作物が実る土壌をつくることを意味する。