- 2021-12-20
- 2021-12-19
欧州で注目浴びるヤキル・アルビブ、自身のルーツを掘り下げた中東ジャズ新譜
イスラエル出身のピアニスト、ヤキル・アルビブ(Yakir Arbib)の4作目となる新譜『Three Colors』は、ジャズスタンダードや西洋クラシック音楽の意欲的な新解釈を軸としてきたこれまでの作品と比較すると、より自身のルーツとジャズとの関わりを掘り下げた所謂“イスラエルジャズ”の作品となっている。
イスラエル出身のピアニスト、ヤキル・アルビブ(Yakir Arbib)の4作目となる新譜『Three Colors』は、ジャズスタンダードや西洋クラシック音楽の意欲的な新解釈を軸としてきたこれまでの作品と比較すると、より自身のルーツとジャズとの関わりを掘り下げた所謂“イスラエルジャズ”の作品となっている。
員で、シカゴのジャズシーンでも突出した存在感を示すコルネット奏者/シンガー/作曲家ベン・ラマー・ゲイ(Ben LaMar Gay)のソロ第二作目となる新譜『Open Arms to Open Us』は、世界中の音楽ファンに彼のその強烈に個性的な音楽を知らしめるための強力な武器となるだろう。
アメリカ合衆国フロリダ州のピアニスト/作曲家デイヴ・メーダー(Dave Meder)の2ndアルバム『Unamuno Songs and Stories』。ピアノトリオを中心に、数曲でトランペットのフィリップ・ディザック(Philip Dizack)、サックスのミゲル・ゼノン(Miguel Zenón)が参加した注目作品だ。
ベルギー出身のドラマーステファン・ギャラン(Stephane Galland)と、鍵盤奏者アドリアーン・ファン・デ・ヴェルデ(Adriaan Van de Velde)による新しいプロジェクト、ポーラー・ドワーフズのデビュー作『Polar Dwarfs』は、大胆なシンセ使いが印象的なインパクト抜群のエレクトロ・ジャズファンクだ。
ドラマーのルイ・ムータン(Louis Moutin)、ベーシストのフランソワ・ムータン(François Moutin)の兄弟と、サックス奏者ジョウィー・オミシル(Jowee Omicil)によるトリオ作品『M.O.M』。三者が対等に自由な即興を通じて、目には見えない“対話”を積み重ねてゆく。
マット・カーマイケル(Matt Carmichael)は1999年生まれのサックス奏者/作曲家。音楽院のジャズコースで即興、作曲、編曲の3つの賞すべてを受賞した最初の学生という新星だ。2021年にアルバム『Where Will the River Flow』でデビューし絶賛された今大注目のアーティストだが、その作品を聴いてみて納得した。
様々なバンドで活躍するブラジルの気鋭ジャズ・トロンボーン奏者/作編曲家ハファエル・ホーシャ(Rafael Rocha)の新譜『Rafael Rocha』は2021年の作品で聴き逃し厳禁の一枚だ。同じく前衛的なトロンボーンで人気のアントニオ・ネヴィス(Antônio Neves)に比肩するほど聴き応えたっぷり。
2019年のデビュー作が最高のフラメンコ・アルバムのひとつと絶賛されたスペインの若手ピアニスト/作曲家、チコ・ペレス(Chico Pérez)の2作目となる新譜『Continente 27』。ピアノを主役にした彼の音楽は伝統に則りながらも確かな現代性と個性で新たなフラメンコ音楽の可能性の扉を開く。
英国ロンドンのジャズバンド、イル・コンシダード(Ill Considered)のサウンドは刺激的な音楽を求める多くの人に刺さりそうだ。新譜『Liminal Space』では、アフロビートに強く感化された生きたグルーヴが渦巻く上でサックスが自由に遊泳する。
ラ・エンディハ・クアルテート(La Hendija Cuarteto)のリーダー、セルヒオ・サバラ(Sergio Zabala)のソロデビュー作『Tonadas』(2017年)に続く2枚目のスタジオアルバムとなる『Gris de Fantasía』(2021年)は、全編がアルゼンチン・コンテンポラリー・フォルクローレの心に染み入るような良さが燦々と降り注ぐ楽曲ばかり。
アルゼンチンのピアニスト/作曲家、ディエゴ・スキッシ率いるディエゴ・スキッシ・キンテート(Diego Schissi Quinteto)の2021年新譜 『Te』は、(1)「Árbol」から驚きの連続だ。ジャンルは“ジャズ”か“アヴァンギャルド”か。少なくとも、彼らが分類されがちな“タンゴ”のイメージではない。
イスラエル・テルアビブで活動を続けるベテラン・ピアニスト、アリ・エレフ(Ari Erev)。2021年の新譜『Close to Home』はピアノトリオを軸に、“コーエン三兄弟”の長兄ユヴァル・コーエン(Yuval Cohen)やNYを拠点に活躍するフルート奏者ハダー・ノイバーグ(Hadar Noiberg)を迎えた温かな手触りの素敵なジャズだ。
ブラジル・ミナスジェライスのシンガーソングライター、セザル・ラセルダ(César Lacerda)の新譜『Nações, Homens ou Leões』は冒頭(1)「O Sol Que Tudo Sente」のサウンドを聴く限りでは現代ミナス音楽の潮流に乗る一見キャッチーなMPBだが、その裏には彼の社会や環境問題に対する深い思慮があらわれた非常に繊細な作品だ。
シュタイアーマルク・ハーモニカ2台、ギター、チューバという編成のドイツの4人組バンド、Maxjosephのデビュー作『Neue Welt』は、ヨーロッパの古風な舞踏音楽をもとにジャズなどの新しいアイディアを加えた興味深い作品だ。