ソウルフルで壮大な音楽観が身体に魂に反響する。南アフリカの新世代SSW、ゾイ・モディーガ新作

Zoë Modiga - nomthandazo

Zoë Modiga、絶賛された前作から4年ぶりの新譜『nomthandazo』

すべてを抱擁するような、あたたかく美しい声と音楽だ。
南アフリカのマルチ奏者/シンガーソングライターのゾイ・モディーガ(Zoë Modiga)の3rdアルバム『nomthandazo』。彼女は2016年にオーディション番組『The Voice South Africa』に出場し注目を集め、2017年のデビュー作『Yellow: The Novel』は南アフリカ音楽賞で最優秀アフリカン・アーティスト・アルバムと最優秀ジャズアルバムにノミネートされた実力派で、今作でもアコースティックとエレクトロニックのバランスの取れた洗練されたサウンドと、何よりも包容力のあるヴォーカルが彼女のスケールの大きさを物語っている。

今作はバラードを中心に18曲を収録と、世界中で絶賛された2020年の2nd『INGANEKWANE』以上に壮大な世界観を提示する。アルバムタイトルはゾイ・モディーガが自身の祖母に敬意を表したもので、”夜の優しい祈り”をテーマとしている。伝統曲である(1)「siyabonga (feat. makhulu nabakithi)」を除き全曲がゾイ・モディーガの作詞作曲で、ジャズ、ソウル、ゴスペルなどからの影響を窺わせる曲調と歌唱は滋味深く、感動的だ。

(15)「amen」

ゾイ・モディーガは1993年、南アフリカのクワズール・ナタール州生まれ。10歳の頃から音楽の才能を示し、地元の音楽コンクールで歌った。
10代ではヨハネスブルグの国立芸術学校に通い、クラシックピアノ、クラリネット、ヴォーカルを学び、その後2013年にケープタウン大学音楽学部のジャズ・パフォーマンス研究に入学。卒業年の2015年には音楽著作権機構(SAMRO)のジャズ部門海外奨学金コンペティションで優勝した。

ジャズやモータウンのソウル、さらにはアフリカのストーリーテリングに定評があり、前述のようにデビュー以降のこれまでの作品は高い評価を得ている。

(6)「ngelosi」

Zoë Modiga – vocals, keyboards, acoustic guitar, clarinet, studio programming, produce, lyrics, compose
BandaBanda – producer, bass
Keenan John Meyer – piano
Lungelo Ngcobo – piano, keyboards
Thomas Dyani Akuru – percussions
Juan Floors Oostenhuizen – acoustic guitar, electric guitar
Ire ‘IreOnda Beat” Bolaji – drums
Sthembiso Bhengu – trumpet
Bez Roberts – trombone
Ofentse Sebola – saxophone
Dalisu Ndlazi – double bass
Sebastian Schuster – string arrangements
Jacques “Jambo” du Plessis – studio and mixing engineer
Jose Blanco – mastering engineer

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