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ブラジル音楽

  • 2024-02-05
  • 2024-02-03

ブラジル北東部音楽の雄アルセウ・ヴァレンサ、歓喜と狂乱のフレーヴォ・アルバム

ペルナンブーコ州の田舎町サン・ベント・ド・ウナ(São Bento do Una)で1946年に生まれ、幼い頃に家族で州都レシーフェに引っ越したアルセウ・ヴァレンサ(Alceu Valença)は、幼少期に家の前を通りレシーフェの中心部に向かうカルナヴァルのブロコをよく記憶している。彼の家の右側にはフレーヴォの巨匠ネルソン・フェレイラがおり、左側にはペルナンブーコを代表する詩人カルロス・ペナ・フィーリョが住んでいた。

  • 2024-02-04
  • 2024-02-03

ファビアーノ・ド・ナシメント&サム・ゲンデル、音楽の普遍の美しさを体現する初デュオ作

7弦ギター奏者のファビアーノ・ド・ナシメント(Fabiano do Nascimento)と、サックス奏者のサム・ゲンデル(Sam Gendel)の初デュオ作『The Room』は、南米のシャーマニックな土着音楽が主なレパートリー。ギターとソプラノサックスのみという編成ながら、多彩な奏法を用い、実に色彩豊かで美しい音楽を作り上げている傑作だ。

  • 2024-01-29
  • 2024-01-29

ブラジルの打楽器奏者クレベール・アルメイダ、北東部音楽とジャズを融合した新譜『Bem Sacolejado』

ブラジルのドラマー/ザブンベイロ/作曲家クレベール・アルメイダ(Cleber Almeida)は、新作『Bem Sacolejado』でブラジル北東部の伝統音楽フォホーと、ジャズを高度に融合することに成功した。このジャンルでは真っ先にトニーニョ・オルタ(Toninho Horta)の『Com O Pe No Forro』(2004年)が思い起こされるが、今作もそれに匹敵する作品で、喜びを直情的に表現するブラジルらしさが大好きだ。

  • 2024-01-26
  • 2024-01-26

Apple Music Classical で出会えた、究極のジスモンチ曲集『Brasil Guitar Duo plays Gismonti』

Apple Music Classical が利用できるようになって、このアプリがなければ出会えなかったであろうクラシック音楽のアルバムに出会える機会がぐんと増えた。今回紹介するブラジル・ギター・デュオ(Brasil Guitar Duo)によるエグベルト・ジスモンチ(Egberto Gismonti)曲集『Brasil Guitar Duo plays Gismonti』も、このアプリがなければ出会えなかったであろう作品だ。

  • 2024-01-22
  • 2024-01-22

プリミティヴな“サウダーヂ”を体現するベルリンの多国籍バンド、A Panda do Sol『Homenagem』

フランス、ブラジル、ポルトガル、コロンビア、ドイツ出身の男女で構成され、ベルリンを拠点に活動するブラジル音楽グループ、ア・パンダ・ド・ソル(A Panda do Sol)はブラジル外に在りながらエモーショナルなサウダーヂ感に溢れた素晴らしいサンバを奏でるバンドだ。ギタリスト/SSWのフェリックス・ユエ(Félix Huet)を中心に2016年に結成された彼らの現時点の最新作『Homenagem』(2022年)は、ブラジルでサンバという素晴らしい音楽を築き上げてきた作曲家たちへの深い愛情が伝わる温かな作品となっている。

  • 2024-01-06
  • 2024-01-06

洗練された野性。豊潤なブラジル音楽の土壌が生んだカロル・パネッシ新作『Natureza é Casa』

エルメート・パスコアールやイチベレ・ズヴァルギとの関係も深いブラジル・リオデジャネイロ出身のマルチ奏者/シンガー/作曲家のカロル・パネッシ(Carol Panesi)が5枚目のスタジオ・アルバム『Natureza é Casa』をリリースした。クラシックやジャズをも内包したブラジル音楽の豊かさを実感する作品に仕上がっている。

  • 2023-12-29
  • 2023-12-23

Música Terra が選ぶ 2023年ベストアルバムTOP10【DJ mitsu編】

Música Terra(ムジカテーハ)ライターDJ mitsuが選ぶ2023年のベストアルバム。
基本、当サイトで紹介してきたもの中心ではありますが、取り上げきれなかった作品もここではPick Up。「何を落としたらいいのか悩む」大豊作の昨年に対し、「何を入れるか悩んだ」今年。なかなかコレ!というものがなかった年でもありましたが、ここに挙げたのは間違いなく「いい音楽」。
今年1年お世話になった作品を振り返っていきましょう。

  • 2023-12-17
  • 2023-12-19

ブラジルとポルトガル、そしてアフリカが躍動する傑作。ルイスガとエドガル・ヴァレンテ、濃密な共演作『AIÊ』

ブラジル・ミナス出身のルイスガ(LuizGa)と、ポルトガルのエドガル・ヴァレンテ(Edgar Valente)によるデュオ作品『AIÊ』。アルバムのタイトルはヨルバ語で“生きている世界”の意味で、異なる地域における共通のルーツや精神的なつながり、共鳴の可能性の探究をコンセプトに掲げている。特に彼らが生きる世界であるルゾフォニア(ポルトガル語文化圏)における、人々の幾代にもおよぶ生活史に想いを馳せる音楽が展開される。

  • 2023-12-07
  • 2023-12-07

ブラジル最高峰の音楽家が集結!セルジオ・サントス、ハファエル・アルテリオ、マイラ・マンガ新譜『Cortejo』

セルジオ・サントス、ハファエル・アルテリオ、マイラ・マンガ共同名義の新譜『Cortejo』ミナスのSSWセルジオ・サントス(Sergio Santos)と歌手マイラ・マンガ(Maíra Manga)、そしてサンパウロのSSWハファエル・アルテリオ(Rafael Altério)の共同名義によるアルバム『Cortejo』がリリースされた。ゲストでブラジルを代表するピアニストのアンドレ・メマーリや歌手モニカ・サウマーゾも一部楽曲に参加しており、ブラジル音楽ファンにとって見逃せない作品となっている。

  • 2023-12-01
  • 2023-12-03

ブラジルを代表する音楽家が多数参加!異色の経歴のSSWフェルナンド・グレッコのデビュー作

ブラジルのシンガーソングライター/ギタリストのフェルナンド・グレッコ(Fernando Grecco)による2022年作『Vir a Ser』には、ヒカルド・ヘルス、アントニオ・ロウレイロ、ジョアナ・ケイロス、フレデリコ・エリオドロといった日本でも著名なアーティストが多数参加。パンデミックによる中断がありながらも、2019年から丁寧に制作が開始された充実作で非常に聴き応えがある。

  • 2023-11-28
  • 2023-11-28

MPB界の女神マリーザ・モンチ(Marisa Monte)、カエターノやルイス・ゴンザーガを歌ったライヴ録音盤をリリース!

 MPB界の女神的存在のマリーザ・モンチ(Marisa Monte)が新譜をリリース! 内容は、前作『Portas』のリリースツアーの音源の中からツアー基本のセットリスト以外で取り上げたレアな楽曲7曲をまとめたもの。カエターノ・ヴェローゾ作品、カシアーノ作品、ルイス・ゴンザーガ作品などを取り上げています。美しい歌声を堪能できる作品が届きました。

  • 2023-11-26
  • 2023-11-26

ファビアーナ・コッツァ、ネイ・ロペスの新曲を歌う! サンバの伝統美が満載の新譜『Urucungo』

ブラジルを代表するサンバ歌手ファビアーナ・コッツァ(Fabiana Cozza)が、同じく伝説的サンビスタで今年80歳になるリオデジャネイロ出身の作曲家ネイ・ロペス(Nei Lopes)の新曲を歌ったアルバム『Urucungo』をリリースした。アルバムには7弦ギタリストのジアン・コヘアやバンドリン奏者エンリケ・アラウージョといった現在のブラジル音楽シーンを代表する若手のほか、ゲストでイレッシやギンガなども参加し正統派のサンバ・アルバムとして圧倒的なクオリティの作品に仕上がっている。

  • 2023-11-20
  • 2023-11-22

アフロブラジル音楽の大マエストロが人生の折り返し地点を過ぎてから初リリースした傑作ソロアルバム『Dança do tempo(時間の踊り)』

 アフロブラジル音楽の大マエストロ、ウビラタン・マルケス(Ubiratan Marques)が、ソロアルバム『Dança do tempo(時間の踊り)』をリリースした。彼の長いキャリアで初めてのソロアルバムとなる。アフロ・バイーアの伝統を存分に踏まえディープながらも聴きやすい、器楽だけでなく歌も中心の傑作アルバムだ。ロウレンソ・ヘベッチスの『O CORPO DE DENTRO』が衝撃を持って広範囲に受け入れられたように、本作が多くの人に聴かれることを期待したい。