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ヨーロッパジャズ

  • 2024-01-27
  • 2024-01-24

ギリシャの伝統と革新併せ持つジャズ。名トランペッターによる『ペトリコール』──雨の匂い

ギリシャのトランペット奏者/作曲家アンドレアス・ポリツォゴプロス(Andreas Polyzogopoulos)が、同じくギリシャのベーシストのペトロス・クランパニス(Petros Klampanis)と、チュニジア出身で欧州で活躍するピアニストのワジディ・リアヒ(Wajdi Riahi)を迎えて録音した瞑想的な変則トリオ作『Petrichor』。

  • 2024-01-09
  • 2024-01-08

ベルギー現代ジャズの気鋭奏者集結。イタリア出身ドラマー、アルマンド・ルオンゴのデビュー作

イタリア出身ベルギー在住のドラマー、アルマンド・ルオンゴ(Armando Luongo)がセクステットで録音したデビュー作『New Lands』。全曲が彼の作曲で、演奏陣はピアノのワジディ・リアヒ、ベースのバシーレ・ラオラ、トランペットのジャン=ポール・エスティヴィナート、サックスのマット・チャルク、そしてギターのジョヴァンニ・ディ・カルロというベルギーのジャズシーンで躍進する気鋭の若手で固められている。

  • 2024-01-08
  • 2024-01-08

伊気鋭女性ジャズピアニスト、シャーデー・マンギアラシーナ “祈り”を主題にした重厚な2枚組新譜

イタリアのピアニスト、シャーデー・マンギアラシーナ(Sade Mangiaracina)がすべての人々が関わるべき抽象的で神聖なものに捧げる2枚組の新作。情緒豊かで調和のとれたVol.1と、悲嘆に咽び泣くようなトランペットが印象深いVol.2の対比も素晴らしい。アルバムは今この時代・社会でもっとも必要と思われる”祈り”(1)「My Prayer」で始まる。

  • 2024-01-03
  • 2024-01-01

ロシア出身の気鋭ピアニストが苦悩の心中を吐露。反戦への強い想いの滲む3rdアルバム『Between the Times』

ロシア・モスクワ州出身、ドイツ・ベルリン在住のピアニスト/作曲家スヴェトラーナ・マリンチェンコ(Svetlana Marinchenko)の3rdアルバム『Between the Times』がリリースされた。これまで好奇心に溢れたプログレッシヴな音楽を放ってきた彼女にとって、今作はより社会的なテーマへと変遷を遂げたアルバムに仕上がっている──もちろん、それは彼女を取り巻く社会情勢に強く影響を受けたものだ。

  • 2023-12-22
  • 2023-12-16

自由な感性がぶつかり合う、完全即興北欧ジャズの傑作。デンマークの名手カーステン・ダールのピアノトリオ作『Prism』

デンマークのピアノ奏者カーステン・ダール(Carsten Dahl)と、ノルウェーのベース奏者オーレ・モルテン・ヴォーガン(Ole Morten Vågan)、そしてラトビア出身のドラムス奏者イヴァルス・アルトゥニアン(Ivars Arutyunyan)。北欧の名手3人による『Prism』は、ジャズらしいスウィング感も、欧州らしい抒情性も兼ね備えた見事なアルバムだ。

  • 2023-12-21
  • 2023-12-16

ジャズ・ハープの新たな可能性を切り拓く! エジプトにルーツを持つ女性エレクトリック・ハープ奏者のデビュー作『Passing By』

エジプトにルーツを持つギリシャ生まれのハープ奏者、マリア=クリスティーナ・ハーパー(Maria-Christina Harper)が、イギリスのサックス奏者ジョセフィン・デイヴィス(Josephine Davies)と、ニュージーランド生まれでロンドンで活躍するドラマー、エヴァン・ジェンキンス(Evan Jenkins)とのトリオ「ハーパー・トリオ(Harper Trio)」で野心的なデビュー作『Passing By』をリリース。

  • 2023-12-11
  • 2023-12-11

フランスを代表する女性サックス奏者ソフィー・アルール、自己の内面を深く探求する9枚目のアルバム『Le temps virtuose』

フランスのサックス/フルート奏者ソフィー・アルール(Sophie Alour)の9枚目のスタジオ・アルバム『Le temps virtuose』に派手さや分かりやすさはない。サックス、ギター、チェロ、ドラムスという編成も珍しいし、ジャズらしいスウィングもない。リズムはあるが、それを強力に推進するグルーヴも希薄。それでも不思議とどこか惹かれるものがあり、ふとしたときに自然と再生してしまうような類のアルバムだ。

  • 2023-12-10
  • 2023-12-09

ドイツの新星サックス奏者ヴィクター・フォックス、やり場のないエネルギーが炸裂するデビュー・アルバム『Mumble Jazz』

サーキュラー・ブリージー(Circular Breeezy)の名でも知られる2000年生まれのドイツのサックス奏者/作曲家ヴィクター・フォックス(Victor Fox)。彼のデビュー作『Mumble Jazz』で彼の音を初めて聴いたが、もうめちゃくちゃに熱く、クレイジーで最高だ。

  • 2023-12-09
  • 2023-12-09

父から娘へ受け継がれる音楽への情熱。フランスの人気歌手カミーユ・ベルトー、新作はなんと音響技師の父とのデュオ・アルバム!

音楽への情熱や、その才能は親から子へと代々受け継がれていくものらしい。YouTubeの投稿から一躍人気歌手となったフランスのカミーユ・ベルトー(Camille Bertault)の音楽への情熱は、音響技師であり、クラシックを学びジャズを愛好したアマチュアのピアニストである父ポール・ベルトー(Paul Bertault)による幼少期からの指導によって育まれていった。

  • 2023-12-05
  • 2023-12-05

ウクライナ発、洗練された情感と技巧を併せ持つ現代ジャズ新譜。ローラ・マルティ&ナターリヤ・レベジェヴァ・トリオ『Waves』

ウクライナの歌手ローラ・マルティ(Laura Marti)と、ピアニストのナターリヤ・レベジェヴァ(Nataliya Lebedeva)のピアノトリオによるオリジナル曲集『Waves』がリリースされた。ラーシュ・ダニエルソンの楽曲を取り上げた前作『Africa』と同じメンバーによる演奏で、ブラジルのDDG4にも通ずる軽やかなグルーヴが最高に心地よい現代的なジャズ作品となっている。

  • 2023-12-03
  • 2023-12-03

チュニジア出身の天才若手ピアニスト、ワジディ・リアヒ待望の2nd!チュニジアからベルギーに至る驚くべき音楽の旅

1995年チュニジア生まれのピアニスト、ワジディ・リアヒ(Wajdi Riahi)のピアノトリオ第二作目となる『Essia』には、メンバーを変えずに新たに録音された11曲が収録されている。チュニジアの伝統音楽からヨーロッパの洗練されたジャズまで、多様性の象徴かつ最も高度なジャズが繰り広げられる圧巻の作品。

  • 2023-11-30
  • 2023-11-27

未踏の音楽を探求するエドゥアール・フェルレ、人間と機械による驚異のピアノデュオ作品『PIANOïD²』

独特の視点・さまざまなアプローチ方法でピアノという楽器の可能性の探求を続けてきたフランスの先駆的ピアニスト/作曲家エドゥアール・フェルレ(Edouard Ferlet)が『PIANOïD²』をリリース。ヤマハの「ディスクラヴィア」によってコントロールされた自動演奏ピアノと、自身が即興も交え演奏するサイレントピアノという2台のピアノによる未踏の音楽が繰り広げられる。

  • 2023-11-22
  • 2023-11-22

フランスから要注目の新星ピアノトリオ登場。マルク・プリオーレ・トリオのデビュー作『Initio』

フランスの新鋭ピアノトリオ、マルク・プリオーレ・トリオ(Mark Priore Trio)がデビュー作『Initio』をリリースした。トリオは2023年に創設されたばかりの若手ジャズタレント・コンテストであるルネ・ユルトルジェ賞(Prix René Urtreger)の審査員賞に輝いており、本作ではフレンチ・ジャズの次世代を担うであろう彼らの実力を余すところなく鑑賞することができる。