TAG

サックス

  • 2026-03-22
  • 2026-03-20

UK現代ジャズ最前線!ママール・ハンズがGoGo Penguinのドラマーを得て初のアルバム『Circadia』

UKを代表するジャズトリオ、ママール・ハンズ(Mammal Hands)。新しいドラマーとして元ゴーゴー・ペンギン(GoGo Penguin)のロブ・ターナー(Rob Turner)が加わり、さらにレーベルをゴンドワナ・レコード(Gondwana Records)からアクト(ACT)に移しての最初のアルバム『Circadia』がリリースされた。タイトルは生物の約24時間周期のリズムである「サーカディアン・リズム(概日リズム)」に由来する造語で、循環や反復するリズムの上で自由な即興を繰り広げる彼らの音楽性を象徴している。

  • 2026-03-15
  • 2026-03-11

中東、ブラジル、アフリカ……自身の多様な音楽的ルーツを取り込んだオメル・クライン新作

イスラエル出身のピアニスト/作曲家、オメル・クライン(Omer Klein)の新譜『The Poetics』は、長年活動を共にするベースのハガイ・コーエン・ミロ(Haggai Cohen-Milo)とドラムスのアミール・ブレスラー(Amir Bresler)に加え、オランダのアルトサックス奏者ティネカ・ポスマ(Tineke Postma)、イスラエルのテナーサックス奏者オムリ・アブラモフ(Omri Abramov)、さらにコロンビア出身の打楽器奏者トゥパク・マンティージャ(Tupac Mantilla)というセクステット編成が特徴のアルバム。

  • 2026-03-07
  • 2026-03-17

テナーサックスの導師オデッド・ツール、その管に吹く微風、そして痛みを伴った驚くほど激しい熱風

オデッド・ツール(Oded Tzur)が奏でるテナーサックスは、ごくごく普通の真鍮製の楽器なのに、なぜだか“木の音”がする。もっと言えば、木管の中をとおる、“風の音”がする。オデッド・ツールのテナーサックスはいつもとても繊細で、まるでヨガの呼吸の延長にあるかのようだった。けれど、2026年3月初頭にリリースされた彼の新作『Make A Sound』を聴いて、正直僕はかなり驚いた。

  • 2026-03-04
  • 2026-03-03

激動の時代を生きるイスラエルの若きピアニスト、エデン・ギアットは心の拠り所を求めている

“古代ユダヤの民族伝統を深く掘り下げ、遺産と現代アートを織り交ぜた、今この瞬間に息づく伝統の真髄を捉えた洗練された魂の旅”──。イスラエル・ジャズの若き正統な後継者、エデン・ギアット(Eden Giat)。クラシックを礎とした端正な技巧と、ユダヤの伝統的な文化に由来するリリシズムを併せ持った注目のピアニストが、自身2枚目となるリーダー作『Eifo Halev』をリリースした。

  • 2026-02-25
  • 2026-02-24

Harper Trio ──エレクトリック・ハープとサックス、ドラムスによるマインドフルネスの旅路

エジプトとギリシャにルーツを持つハープ奏者、マリア=クリスティーナ・ハーパー(Maria-Christina Harper)率いるハーパー・トリオ(Harper Trio)の2ndアルバム『Dialogue of Thoughts』。前作に引き続きエレクトリック・アコースティック・ハープをサウンドの軸に置き、ジョセフィン・デイヴィス(Josephine Davies)のサックスと、エヴァン・ジェンキンス(Evan Jenkins)のドラムスによる注目の現代ジャズ作品だ。

  • 2026-02-22
  • 2026-02-19

注目の女性ジャズサックス奏者メリッサ・アルダナ、念願の中南米バラード曲集『Filin』

チリ出身のサックス奏者メリッサ・アルダナ(Melissa Aldana)の新作『Filin』は、彼女の念願だったというバラード集だ。キューバのレジェンド、ゴンサロ・ルバルカバ(Gonzalo Rubalcaba)をピアノに迎え、1940年代から60年代にかけてキューバで流行した歌謡スタイルであるフィリン(Filin)にインスパイアされたジャズを聴かせてくれる良盤となっている。

  • 2026-01-18
  • 2026-01-17

NYの地下ジャズシーンの雄イルハン・エルシャヒン、アナドルロックも取り込んだ注目の新作

トルコにルーツを持つスウェーデン出身のサックス奏者/作曲家であり、2000年代にニューヨーク・マンハッタンのライヴハウス、ヌブル(Nublu)の音楽文化を牽引したイルハン・エルシャヒン(İlhan Erşahin)の6枚目となるアルバム『Istanbul Sessions: Mahalle』がリリースされた。トルコの音楽に影響されたプロジェクト『Istanbul Sessions』(2010年)の続編であり、リリース元はもちろん、彼が2005年に設立したヌブル・レコード(Nublu Records)。

  • 2026-01-14
  • 2026-01-13

卓抜したドラマーが牽引するドイツのアヴァン・ジャズ・カルテット新作『Discovery of Lightness』

2015年に結成されたドイツのジャズ・カルテット、クリスティアン・クリシュコフスキー・カルテット(Christian Krischkowsky Quartet)の3枚目となるアルバム『Discovery of Lightness』は、知性と本能的な躍動感が共存する、挑戦的な作品だ。セロニアス・モンクの影響を受けたビバップと、ヒップホップのヴァイブス、さらには独特のユーモラスなポップ性まで兼ね備えた個性的なジャズが彼らの魅力だ。

  • 2026-01-02
  • 2026-01-02

スロベニア出身サックス奏者ユーレ・プクル、AIが席捲する時代への音楽家からの示唆に富んだ応答

スロベニア出身、現在はニューヨークを拠点とするサックス奏者/作曲家ユーレ・プクル(Jure Pukl)の新譜『Analog AI』は、生成AIがあらゆる分野を席捲し人類史に革命を起こす渦中にある現代社会に対する、音楽家からの“回答”であり、おそらくは“抵抗”だ。

  • 2025-12-12
  • 2025-12-12

クリスチャン・エスクーデの”最後のピアニスト”アントワン・エルヴィエによる至高のトリビュート

フランスのジャズピアニスト、アントワン・エルヴィエ(Antoine Hervier)の2025年新作『Navigue loin - Looking at Christian Escoudé』は、彼がそのバンドの最後のピアニストとして在籍していた、2024年に他界したフランスを代表するジプシージャズ・ギタリストであるクリスチャン・エスクーデ(Christian Escoudé, 1947 - 2024)のトリビュート・アルバムだ。アルバムにはエスクーデが遺した10曲(11トラック)が選ばれており、ピアノトリオを中心に、数曲でゲストを加えて魅惑のジプシー・ジャズの世界へと誘う好盤となっている。

  • 2025-11-21
  • 2025-11-26

要注目!多文化からの影響を反映した、極めてモダンなジャズ・ラージアンサンブル作品『IN.SIGHT』

オーケストラを率いてのデビュー作である前作『EM.PERIENCE』が絶賛されたドイツ・ベルリンの作曲家/サックス奏者のファビア・マントウィル(Fabia Mantwill)の新作『IN.SIGHT』がリリースされた。前作がアフリカでの経験など外部からの刺激を創造の基調としていたのに対し、今作は彼女の内面的な旅を描き、"inside"と"sight"を組み合わせたタイトルがそれを象徴している。

  • 2025-10-29
  • 2025-10-25

現代NYに根差す硬派なイスラエル・ジャズの好盤。ギタリスト、ナダフ・レメズ新譜『Summit』

イスラエル出身、ニューヨークを拠点に活動するギタリスト/作曲家のナダフ・レメズ(Nadav Remez)のアルバム『Summit』は、イスラエルとアメリカの幅広い年代のメンバーからなるクインテットで硬派な”イスラエル・ジャズ”を聴かせてくれる好盤だ。

  • 2025-10-03
  • 2025-10-03

メキシコ出身の作曲家イネス・ベラスコ、同郷の詩人にインスパイアされたラージアンサンブル作品

メキシコ出身でブルックリンを拠点とする作曲家/ドラマー、イネス・ベラスコ(Ines Velasco)が、メキシコの詩人ホルヘ・エスキンカ(Jorge Esquinca, 1957 - )の詩集『Descripción de un brillo azul cobalto』(英訳:Description of a Flash of Cobalt Blue)にインスパイアされて制作したアルバム『A Flash of Cobalt Blue』。10年の構想と準備を経て、クラウドファンディングで資金を調達。総勢17名のビッグバンドを率いた彼女の活動の集大成であり、傑作と呼ぶに相応しい作品だ。

  • 2025-09-23
  • 2025-09-22

世界に癒しを──。伊ピアニスト、アントニオ・ファラオが新機軸を提示する『Heal The World』

イタリアを代表するピアニスト、アントニオ・ファラオ(Antonio Faraò)によるスタンダードなどカヴァー曲を中心とした新作『Heal The World』。アルバム・タイトルに採用されたのはマイケル・ジャクソン(Michael Jackson, 1958 - 2009)が湾岸戦争勃発と同時期の1991年に発表した反戦歌であり、“世界に癒しを”というテーマが今作全体に通底する。