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ヴォーカル

  • 2023-05-21
  • 2023-05-20

サンバやショーロの美しい結晶。クラウヂオ・ジョルジ&ギンガ、燻銀の初デュオ作

クラウヂオ・ジョルジ(Cláudio Jorge)とギンガ(Guinga)。ブラジル音楽界における二人の個性的な実力者によるデュオ・アルバム『Farinha do Mesmo Saco』が登場した。ともにリオデジャネイロ出身、年齢もほぼ同じ二人は50年ほど前、ジョアン・ノゲイラのアンサンブルで知り合ったが、その共演はごく短いもので、以来二人が切望していた再会と共演がついに叶った形の作品だ。

  • 2023-05-17
  • 2023-05-16

踊れるフランス発アフロ・グルーヴ!Ireke デビュー作『Tropikadelic』

アフロビートやダブ、ファンクなどの影響を受けたフランス発の二人組ユニット、イレケ(Ireke)のデビュー作『Tropikadelic』。ユニット名はヨルバ語でサトウキビ。その名の通り熱帯の気候を思わせるサウンドで、シンプルでダンサブルなリズムとハイライフ風のギターやブラス・セクションが最高に心地良く、聴けば自然に歓喜へと誘われる。夏のドライブのBGMにはうってつけのアルバムではないだろうか。

  • 2023-05-14
  • 2023-05-14

無限の可能性を秘めたコントラバスと女声ヴォーカルの前衛ジャズ・デュオ2nd『reTORNAR』

フルートやピアノ、パーカッションなどのマルチ奏者であり、類稀な声を持つ歌手のマガリ・サレ(Magalí Sare)と、コントラバス奏者マネル・フォルティア(Manel Fortia)のデュオによる第二作『reTORNAR』。二人の高い芸術性のなかで、即興のアイディアがこれでもかと溢れる傑作だ。

  • 2023-05-12
  • 2023-05-11

テルアビブの人気インディー・フォークMIQEDEM、休息をテーマに多様な民族楽器で表現した新譜

イスラエル・テルアビブを拠点に活動するインディー・フォークバンド、MIQEDEMの3rdアルバム 『Eshkona』。傑作と絶賛された前作『כרך ב׳』の民族音楽的なニュアンスをそのままに、さらにサウンド面で洗練された音楽に仕上がっている。“休息”をテーマにした今作には安堵はあれど暗澹さはまったくない。全編にわたって感じられるのは辛い時期を乗り越えて未来へ向かう希望だ。

  • 2023-05-03
  • 2023-05-03

ジョアン・ジルベルト 1998年のライヴ音源が2枚組でリリース!ボサノヴァの真髄に触れる2時間

ボサノヴァの創始者であり、サンバの再発明者。ブラジルが生んだ“神様”ジョアン・ジルベルト(João Gilberto)の未発表ライヴ音源を2枚組アルバムにまとめた『Relicário: João Gilberto (Live at Sesc 1998) 』がリリースされた。延々とリピート再生し、空間が彼の歌とギターで満たされると、あらためて彼の音楽は彼以外の何者にも真似することのできない唯一無二のものなのだと強く思う。

  • 2023-04-30
  • 2023-04-30

ラテンアメリカの空気が聴こえる。コロンビア人歌手率いるアルゼンチン音楽グループ、La Contienda

コロンビア出身女性ヴォーカリスト/作曲家カロル・バジェール(Karol Bayer)を中心とし、作詞作曲/ギターを担うセバスティアン・ロペス(Sebastián López)、ソロ作品なども人気の鍵盤奏者セバスティアン・マッキ(Sebastián Macchi)らアルゼンチン出身の器楽奏者たちとで構成されるグループ、ラ・コンティエンダ(La Contienda)による初の全曲オリジナルの2ndアルバム。

  • 2023-04-28
  • 2025-05-29

インドとブラジル、ほか多様な音楽文化に満たされた奥深き傑作。ガナーヴィヤ&ムニール・オッスン 初のデュオ作

南インド出身の歌手/作曲家/ダブルベース奏者/学者のガナーヴィヤ(Ganavya)と、ブラジル出身のギター/ベース奏者/作曲家ムニール・オッスン(Munir Hossn)。異なる文化的背景を持ちながら、ともに国際的に注目される二人のアーティストによる初のデュオアルバム『Sister, Idea』は、余計なものを一切排除しつつもそれぞれの類稀な感性と圧倒的な技術で相当に深みのある音楽作品となっている。

  • 2023-04-23
  • 2024-02-22

シルビア・ペレス・クルス、人生の揺るぎない美しさを歌う新たな傑作『Toda la vida, un día』

カタルーニャを代表する女性SSW、シルビア・ペレス・クルス(Sílvia Pérez Cruz)の2023年新譜『Toda la vida, un día』は、全21曲の膨大な楽曲群を5つの楽章に分け、人生のサイクルと無限の循環に焦点を当てた圧巻の作品だ。シルビア・ペレス・クルスはパンデミックの中で人の命について考える必要性を感じ、実に90人の音楽家たちとじっくりと作品を練り上げていったという。

  • 2023-04-21
  • 2023-04-20

Bala Desejo のジュリア・メストリ、待望のソロ2nd! 多彩なリズムとアンニュイな声が魅力の傑作

所属するグループ、バラ・デゼージョ(Bala Desejo)のデビュー作『SIM SIM SIM』が「2022年ブラジル・ディスク大賞」に輝き注目を集めたブラジル・リオデジャネイロ出身のシンガーソングライター、ジュリア・メストリ(Julia Mestre)が第二作目となるソロアルバム『ARREPIADA』をリリース!ブラジルらしい多様なリズムに少しアンニュイな声、穏やかで繊細ながら随所にエッジの効いたサウンドはBala Desejoにも引けを取らない。

  • 2023-04-16
  • 2023-04-16

カタルーニャから届いた、陽だまりのような多幸感。ジュディット・ネッデルマン新譜『LAR』

スペインを代表するシンガーソングライター、ジュディット・ネッデルマン(Judit Neddermann)のソロ5枚目となる新譜『LAR』。ソフトロック、フォーク、ジャズ、南米音楽などがカタルーニャの多様性の文化の中で混ざり合い、スペイン随一と言われるジュディット・ネッデルマンの美しい声を際立たせる素敵な作品だ。

  • 2023-04-09
  • 2025-06-28

カーボベルデの若き“シンデレラ” エリーダ・アルメイダ、波瀾万丈の半生を赤裸々に語る新作

カーボベルデ出身のシンガーソングライター、エリーダ・アルメイダ(Elida Almeida)の4枚目のアルバム 『Di Lonji』。カーボベルデのクレオール語で「遠くから」を意味するこの作品で、彼女は自身の半生を振り返りつつ困難を越えて辿り着いた現在地を確認し、この先どんなところに行きたいかについてを語る。

  • 2023-04-05
  • 2023-04-05

TikTokから火がついたMPB新世代SSW、ルーカス・マメーヂのデビュー作!

ブラジル・ペルナンブーコ州都レシーフェのシンガーソングライター、ルーカス・マメーヂ(Lucas Mamede)はTikTokで100万人以上のフォロワーを抱える人気者だ。彼は高校3年生の2020年からギターでの弾き語り動画をTikTokにアップし始めるとすぐにファンがつき始め、2021年に3曲のオリジナルをシングルでデジタル・リリース。特に『Conto os Dias』は大ヒットし、北東部の新世代の音楽家の登場を強く印象付けた。