イスラエル生まれの才媛、J.ラモッタ すずめ
新世代のソウル・シンガーとして、J.ラモッタ すずめ(J.Lamotta Suzume)が人気を博している。
J.ラモッタ すずめはイスラエル・テルアビブでモロッコ人の両親のもとに生まれ、現在はドイツ・ベルリンのレーベル、Jakartaに所属するSSWだ。ナチュラルな歌声が魅力のシンガーとして、またエリカ・バドゥやローリン・ヒル、J・ディラ、マーヴィン・ゲイ、そしてサン・ラやコルトレーン、ビリー・ホリデイといったジャズや両親が聴いていたアラビア音楽など多種多様なジャンルから影響を受けたビートメイカーとして、さらにはギターやトランペットを操る楽器奏者としてなど多彩な才能を見せる。
2017年にアルバム『Conscious Tree』でデビュー、2019年には2nd『Suzume』もリリースし、ジャジーで洗練されたサウンドで人気急上昇中だ。
彼女のちょっと変わったステージネームの「すずめ」は、ベルリンで出会った日本人グラフィックデザイナーの川井田好應(Yoshitaka Kawaida)氏から教わったそうだ。なぜ彼女がひらがなの「すずめ」を名乗るようになったのか…そのあたりの興味深いエピソードはMikikiに詳しいインタビュー記事があるので、ぜひ読んでみてほしい。
これまでの2枚のアルバムでは全曲の作詞作曲で「Rotem Alagem」なる名前がクレジットされているので、これがおそらく彼女の本名なのだろう。
ちょっと不思議な印象のアーティストだが、本人のInstagramアカウントでの発信からはポジティブに生きる等身大の彼女の姿が伝わってくる。
10月24日には、ブルーノート東京での公演も予定されている。