ウォルフガング・ムースピール、東京で録音された静謐で鋭いECM4作目『Angular Blues』

Wolfgang Muthspiel - Angular Blues

東京で録音されたW.ムースピール、ECM4作目

オーストリア出身のギタリスト、ウォルフガング・ムースピール(Wolfgang Muthspiel)による2020年作『Angular Blues』は、長年活動を共にしてきた世界最高峰のドラマー、ブライアン・ブレイド(Brian Blade)と、パット・メセニーらとの共演で知られるベーシスト、スコット・コリー(Scott Colley)とのギタートリオで2018年8月の東京・コットンクラブでの3夜6セットの公演を終えた翌日に池袋のレコーディングスタジオStudio Dedeで録音されていたもので、ECMレーベルからは4枚目のリーダー作となる。

コール・ポーター(Cole Porter)作曲の(6)「Everything I Love」、ジェネ・デポ-ル(Gene DePaul)作曲の(9)「I’ll Remember April」のジャズスタンダード2曲を除き、ほかは全てウォルフガング・ムースピールのオリジナル。
前半3曲はガットギターで演奏され、4曲目以降をエレクトリック・ギターで演奏するという構成になっており、全体的にリラックスした静謐な雰囲気の中にあっても鋭いフレージングを繰り出すウォルフガング・ムースピールが圧巻。アンビエントな感覚も気持ち良い。

(7)「Kanon in 6/8」の演奏。
編成はアルバムと違いベースにラリー・グラナディエ(Larry Grenadier)、ドラムスにジェフ・バラード(Jeff Ballard)。

ウォルフガング・ムースピールは1965年オーストリア、シュタイアーマルク州生まれ。6歳からヴァイオリンを始め、ギターは13歳で手にとった。
1986年に渡米、ボストンのニューイングランド音楽院、その後バークリー音楽大学に進学。名ヴィブラフォン奏者ゲイリー・バートン(Gary Burton)のバンドに参加し注目を集める。その後長年バンド活動を共にするベーシストのラリー・グラナディエ(Larry Grenadier)とはこの時に出会った。

トロンボーン奏者/ピアニストのクリスチャン・ムースピール(Christian Muthspiel, 1962年 -)の実弟。

Wolfgang Muthspiel – guitar
Scott Colley – double bass
Brian Blade – drums

Wolfgang Muthspiel - Angular Blues
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