先駆的ポストロック・ジャズバンド、BADBADNOTGOODのDNAが流れる双頭アルバム

Matthew Tavares & Leland Whitty - Visions

バッドバッドノットグッドの鬼才二人による初リリース

ヒップホップ、エレクトロニカからジャズまで、ジャンルに囚われない音楽性で一躍スターダムにのし上がったカナダの4人組グループ、バッドバッドノットグッド(BADBADNOTGOOD)の元ピアノ/ギター奏者のマシュー・タヴァレス(Matthew Tavares = 2019年末に同バンドを脱退)と、2016年頃に同バンドに中途加入したサックス/フルート奏者のリーランド・ウィッティ(Leland Whitty)の双頭名義での初リリース『Visions』

BADBADNOTGOODよりもサウンドはジャズ寄りになり、マシュー・タヴァレス、リーランド・ウィッティという二人の天才的なマルチ奏者による有機的な即興セッションが軸になっている作品だ。

マシューが敬愛するブラジリアン・サイケの大物アルトゥール・ヴェロカイ(Arthur Verocai)、ジョン・コルトレーン(John Coltrane)が傾倒したフリージャズなど、型にはまらない発想でぐいぐいとドライヴしていく。ベーシストのジュリアン・アンダーソン=ボウズ(Julian Anderson-Bowes)とドラマーのマシュー・チャルマース(Matthew Chalmers)のリズムセクションの演奏も見事で、息を飲むような緊迫感に溢れた演奏が続く。多くの曲はワンテイクのみで採用されたもののようだ。

アルバム未収録曲「Explorations (Part 1)」
マシュー・タヴァレスはガットギターを演奏。
アルバム未収録曲「Explorations (Part 2)」
マシュー・タヴァレスは今度はピアノを演奏。

BADBADNOTGOODのジャンルレスなサウンドとはまた違う面白さがある本作。
個人的にはアルゼンチン音楽の近年の傑作、クリバス(Cribas)のピアニスト、フアン・フェルミン・フェラリス(Juan Fermín Ferraris)の2019年のソロアルバム『35mm』が全体に纏う空気に近しいものを感じた。

Matthew Tavares – piano, guitar, rhodes
Leland Whitty – saxophone, flute, bass clarinet
Julian Anderson-Bowes – bass
Matthew Chalmers – drums

Matthew Tavares & Leland Whitty - Visions
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