ルーツの異なる3人による個性派ジャズ・ギタートリオ、Gilfema
西アフリカ・ベナン出身のギタリスト、リオーネル・ルエケ(Lionel Loueke)とハンガリー出身のドラマー、フェレンク・ネメス(Ferenc Nemeth)、そしてスウェーデン生まれのイタリア人ベーシストのマッシモ・ビオルカティ(Massimo Biolcati)のトリオ、ジルフェマ(Gilfema)。アフリカ音楽のエッセンスが色濃く反映された個性的なジャズがとても面白い。
2008年の2nd『Gilfema + 2』以来12年ぶり、彼らがその音楽活動の原点に立ち返った印象の最新作『Three』は、やはりフロントマンであるリオーネル・ルエケのギターが際立つ。彼のギター演奏はサステインが短くパーカッシヴで、とてもアフリカ的だ。
アルバムには3人によるオリジナルのほか、ジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix)の名曲(2)「Little Wing」の秀逸なカヴァーも収録されている。
ジルフェマは2001年に米セロニアス・モンク・ジャズ協会(Thelonious Monk Institute of Jazz, 現在のハービー・ハンコック・ジャズ協会)に揃って合格した俊英3人によって結成、2005年にファーストアルバム『Gilfema』でデビュー。リオーネル・ルエケ・トリオ(Lionel Loueke Trio)の名でも知られている。
ギタリストのリオーネル・ルエケはハービー・ハンコックのバンドメンバーとして来日したり、ロバート・グラスパー、エスペランサ・スポルディング、カルロス・サンタナ、ラウル・ミドンなど多数の音楽家と共演。個性的なギタープレイでシーンに大きな足跡を残している。
Gilfemaというバンド名は3人の名前からそれぞれ文字が取って名付けられた(Lionel Gilles Loueke, Ferenc Nemeth, Massimo Biolcati)。
Gilfema :
Lionel Gilles Loueke – guitar, vocals
Ferenc Nemeth – drums
Massimo Biolcati – bass