- 2020-05-08
- 2023-09-27
超絶技巧とブラジル伝統音楽に根ざした高い音楽性を両立する若き天才6弦ベーシスト
ブラジルの若き技巧派エレクトリック・ベーシスト/作曲家、フェリピ・モレーノ(Filipe Moreno)の『Memórias』は、ショーロやフォホー、サンバといったブラジル伝統音楽をベースにした驚異の作品だ。収録曲はすべてフェリピ・モレーノのオリジナル曲で、縦横無尽に演奏される6弦ベースの超絶テクニックだけでなく幅広いジャンルから吸収した作曲センスも天才的。
ブラジルの若き技巧派エレクトリック・ベーシスト/作曲家、フェリピ・モレーノ(Filipe Moreno)の『Memórias』は、ショーロやフォホー、サンバといったブラジル伝統音楽をベースにした驚異の作品だ。収録曲はすべてフェリピ・モレーノのオリジナル曲で、縦横無尽に演奏される6弦ベースの超絶テクニックだけでなく幅広いジャンルから吸収した作曲センスも天才的。
新世代のヴォーカリスト/作曲家、タナ・アレクサ(Thana Alexa)の2020年新譜『Ona』はセルビアの伝統的な歌をうたうコーラスグループ、Rosa Vocal Group をフィーチュアした東欧的な異色の11/16拍子の楽曲(1)「Ona」がいきなり衝撃的で、すぐに名盤と確信した。
チェコの女性ピアニスト、ベアタ・フラヴェンコヴァー(Beata Hlavenková)とスロヴァキアのトランペッター/ドラマー、オスカル・トロク(Oskar Török)のデュオによる『Sně』は、現代音楽のエッセンスがたっぷり詰まった個性的なジャズ作品だ。
オーストリア・チロル州都インスブルックを拠点に活動するジプシージャズバンド、ホットクラブ・ドゥ・ナックス(Hot Club du Nax)のデビューアルバムがリリースされた。この5人組はロンドン出身のシンガーとプラハ出身のヴァイオリニストを中心に、王道的なジプシースウィングを奏でる。英語やスキャットで歌うヴォーカルの声もとても魅力的だ。
深みのある女性歌手と、兄弟が奏でるピアノとギターの対話。ブラジル・ミナス出身の実力派歌手パウラ・サントーロ(Paula Santoro)と、同じくブラジルのピアノとギターの兄弟デュオ、デュオ・タウフィッキ(Duo Taufic)による2018年作『Tudo Será Como Antes』は、この上なく美しく豊かなアルバムだ。
ブラジルを代表する詩人、アルヂール・ブランキ(Aldir Blanc)が2020年5月4日、新型コロナウイルス感染症(Covid-19)のためリオデジャネイロの病院で死去した。73歳だった。
フランスのピアニスト、ザビエル・ソラール(Xavier Thollard)のピアノトリオでの最新作はアルバムタイトルの『(Re)Compositions』通り、スタンダードとなっている楽曲の“再作曲”を標榜した個性的なトリオ作品だ。
メキシコのバンド、Sonexのメンバーでありビートメイカー/マルチ奏者/作曲家のラスト・ジェロニモ(Last Jeronimo)のソロデビュー作となる『Somos』(2019年)はメキシコ音楽や中近東音楽などのエッセンスを加えたユニークなヒップホップ作品だ。
ブラジル・ミナス出身のシンガーソングライター、カリーナ・リバニオ(Karina Libânio)のデビュー作『Nua Face』は、5年間の制作期間を経て完成した作品。MPB、レゲエ、ジャズの影響を感じさせる上質かつ親しみやすい曲調が印象的。
メキシコのバンド、Sonexの鬼才ギタリスト/作曲家、イラン・バール=ラヴィ(iLan Bar-Lavi)のソロアルバム『Unprofessional』が最高に熱い。可憐な歌声のイスラエル出身女性ヴォーカリスト、シェリー・ツァラフィを迎え、現代ジャズの最前線を行く面々のサポートも受け、世界各地の音楽文化が絶妙にクロスする他に類を見ない作品だ。
アルゼンチンの女性SSW、ロリ・モリーナ(Loli Molina)の2019年作『Lo Azul Sobre Mi』は彼女のギターと歌を全面的にフィーチュアした、これまでの作品と比べても随分と落ち着いた印象を受ける傑作だ。ジャズやロック、ポップスなど幅広く取り入れてきたこれまでの作品にはあまり見られなかった、声とギターの大人びた魅力に改めて気付かされる。