ブラジル最高峰の歌手と、ピアノ&ギターの兄弟デュオが奏でる“街角クラブ”楽曲集

Paula Santoro e Duo Taufic - Tudo Será Como Antes

パウラ・サントーロと兄弟デュオ、Duo Taufic によるミナス音楽集

深みのある女性歌手と、兄弟が奏でるピアノとギターの充実の対話。
ブラジル・ミナス出身の実力派歌手パウラ・サントーロ(Paula Santoro)と、同じくブラジルのピアノとギターの兄弟デュオ、デュオ・タウフィッキ(Duo Taufic)によるこの上なく美しく豊かな2018年作『Tudo Será Como Antes』

ピアノ、ギター、そしてパウラの声のみで奏でられる全13曲は、ミルトン・ナシメント(Milton Nascimento)やロー・ボルジェス(Lô Borges)、ベト・ゲヂス(Beto Guedes)といった偉大な“街角クラブ”一派の楽曲を中心にカヴァー。ピアノもギターも歌うように情感豊かに演奏され、ミナスの大地が生んだいつまでも色褪せない名曲を生き生きと蘇らせている。

軽やかに踊るようなミルトン・ナシメント作(1)「Notícias do Brasil」、ロー・ボルジェスの個性的な作曲センスが輝く(4)「Nuvem Cigana」、タウフィッキ兄弟の超絶技巧が繰り出される(9)「Reis e Rainhas do Maracatu」、しっとりとアレンジされたミルトン・ナシメント不朽の名曲(12)「Travessia」などなど、聴きどころは満載。
アルバムタイトルにもなった(5)「Tudo Será Como Antes(すべては以前のようになる)」はホベルト・タウフィッキの作曲で、曲名はもちろんミルトン・ナシメントの名曲「Nada Será Como Antes(以前のようになることはない)」にかけたものだ。

ミナスのSSW、フラヴィオ・ヴェントゥリーニ(Flavio Venturini)作の(7)「Nascente」のライヴ演奏。
ミルトン・ナシメント作「Ponta de Areia(砂の岬)」のライヴ演奏。
この曲は残念ながらアルバムには未収録。

プロフィール

パウラ・サントーロはミナスジェライス州ベロオリゾンチ出身。祖父がヴァイオリン奏者の家庭に育ち、幼い頃から歌が好きだったという。1989年に地元のヴォーカルグループ、Nós&Vozのメンバーとして活動を開始。1998年にリオデジャネイロに引越し、ライヴやフェスティヴァルに出場するなどし徐々に歌手としての名声を高めていった。その成熟した歌声を武器に、2002年にVisa Music Awardにて2000人以上の候補者の中から女性唯一のファイナリストに選出。以来、ブラジルで確かな足場を築き、数々の著名音楽家と共演を重ね今ではブラジルを代表する歌手として世界的に認知されている。

Duo Taufic は互いに異なるキャリアを積んできたギターのホベルト、ピアノのエドゥアルドのタウフィック兄弟が2008年に結成したデュオ。2011年にアンドレ・メマーリ(André Mehmari)のプロデュースのもと『Bate rebate』でデュオとしての活動を開始、2018年『D’anima』などクラシックの知性とジャズの情熱を感じさせる素晴らしい音源を多数リリースしている。

(13)「Viola, Violar」のライヴ演奏。
タウフィッキ兄弟のアドリブソロの応酬も素晴らしい!

Paula Santoro – vocal
Roberto Taufic – guitar
Eduardo Taufic – piano

Paula Santoro e Duo Taufic - Tudo Será Como Antes
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