リオの若手SSWジュリア・メストリ、1stアルバム
ブラジル・リオデジャネイロ出身のSSW、ジュリア・メストリ(Julia Mestre)の2019年デビューアルバム『Geminis』は、新人とは思えない完成されたクオリティーの作品だ。サンバやボサノヴァ、マラカトゥやフォホーといったブラジル特有のリズムを軸に、ロックやラップなどを巧みに取り入れた現代のブラジル音楽の新星。ブラジル音楽ファンには自信を持っておすすめしたい一枚だ。
楽曲の構成自体はシンプルだが、個性的な声やパーカッシヴなサウンドが非常に魅力的。ブラジル音楽界の重鎮チェロ奏者であるジャキス・モレレンバウムの娘であるドラ・モレレンバウム(Dora Morelenbaum)もコーラスで参加している。
ジュリア・メストリは2014年にカエターノ・ヴェローゾ(Caetano Veloso)やレニーニ(Lenine)、エミシーダ(Emicida)といったビッグネームとともに、ブラジルの豊かな熱帯雨林保護を訴えたプロジェクト“The Floresta da Tijuca Sessions”の「I’m Alive」の楽曲制作に参加。確認できた限りでは、これが彼女の最初の大きな仕事だ。
2016年にEP『Desencanto』をリリース、そして今作『Geminis』でアルバムデビューを飾っている。
2020年8月には最新シングル「Cores e Nomes」もリリース。これからの活躍もとても楽しみなアーティストだ。
Julia Mestre – vocal
Dora Morelenbaum – chorus
Kainã do Jêjê – drums, percussion
Lucas Nunes – programming, acoustic guitar, chorus
Magno Brito – bass, chorus
Rafael Casqueira – guitar
Tiago Nunes – percussion, chorus
Zé Ibarra – programming, acoustic guitar, piano, chorus