Bala Desejo のジュリア・メストリ、待望のソロ2nd! 多彩なリズムとアンニュイな声が魅力の傑作

Julia Mestre - Arrepiada

Bala Desejo のジュリア・メストリ、待望のソロ2nd『ARREPIADA』

所属するグループ、バラ・デゼージョ(Bala Desejo)のデビュー作『SIM SIM SIM』「2022年ブラジル・ディスク大賞」に輝き注目を集めたブラジル・リオデジャネイロ出身のシンガーソングライター、ジュリア・メストリ(Julia Mestre)が第二作目となるソロアルバム『ARREPIADA』をリリース!ブラジルらしい多様なリズムに少しアンニュイな声、穏やかで繊細ながら随所にエッジの効いたサウンドはBala Desejoにも引けを取らない。2023年のブラジル音楽において、最重要の1枚となることは間違いなさそうだ。

控えめなエレクトロ・サウンドがこの上なく耳に馴染み心地よい(2)「Arrepiada」から、楽曲構成や編曲、サウンドなどあらゆる面でアーティストとしてのジュリア・メストリの新たな局面への進化が感じられる。Anavitória のアナ・カエターノ(Ana Caetano)との共作曲(3)「Chuva de Caju」は気怠く跳ねたレゲエのリズムで。Bala Desejo の仲間であるドラ・モレレンバウム(Dora Morelenbaum)との共作(3)「Menino Bonito」からはやはりトロピカリアの香りが漂い、つづく(5)「Forró da Solidão」は哀愁のサンフォーナ(アコーディオン)の音色も染み入るフォホーで仕上げている。

(2)「Arrepiada」のMV。短編映画のような退廃的映像美も魅力的だ。

(9)「Clama Floresta」はBala Desejoのアルバムにも収録されていたジュリアとゼー・イバーハ(Zé Ibarra)による楽曲のセルフカヴァー。ここでは少しBPMを早め、ダブの要素を強めている。

ラストの(12)「Sonhos & Ilusões」ではユーロヴィジョン2022でポルトガル代表となった歌手マロ(MARO)との共演。世界の混沌を歌う歌詞を、2人の女性の声によって締めくくるのは美しいと思ったというジュリアが大西洋の向こうに住むマロに電話をし、この共演が実現したのだという。

(8)「Deusa Inebriante」。ソングライティングには Bala Desejo のゼー・イバーハ(Zé Ibarra)やルーカス・ヌネス(Lucas Nunes)も参加している。

Julia Mestre プロフィール

ジュリア・メストリは1996年生まれ。2014年にカエターノ・ヴェローゾ(Caetano Veloso)やレニーニ(Lenine)、エミシーダ(Emicida)といったビッグネームとともに、ブラジルの豊かな熱帯雨林保護を訴えたプロジェクト“The Floresta da Tijuca Sessions”の「I’m Alive」の楽曲制作に参加。

2016年にEP『Desencanto』をリリース、そして2019年に初のフルレンス・アルバム『Geminis』をリリース。のちにドラ・モレレンバウム、ゼー・イバーハ、ルーカス・ヌネスと結成したグループ、バラ・デゼージョ(Bala Desejo)の『SIM SIM SIM』はラテン・グラミー最優秀ポルトガル語・コンテンポラリー・ポップ・アルバム賞を獲得するなど、世界的にも大きな話題となった。

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