叙情派ピアノトリオ、アルボラン・トリオ 地中海の情感豊かな新譜『Islands』

Alboran Trio - Islands

イタリアの人気ピアノトリオ新譜

イタリアの人気ピアノトリオ、アルボラン・トリオ(Alboran Trio)の2020年新譜のタイトルは『Islands』。もともとスペイン・アンダルシア地方と北アフリカ・モロッコの中間地点に位置する地中海の無人島、アルボラン島に由来する名前を持つトリオの原点回帰のような印象を受けるタイトルだ。

前作からドラマーが入れ替わっているものの、エンリコ・ピエラヌンツィ直系のイタリアン・ジャズ的美学と、時折見せるアフリカ的なリズムが融合した魅力はそのまま。ピアノは慈しみ深く、ベースの音色は地中海の深い青色を想起させる。
今作から参加のドラマー、フェルディナンド・ファラオ(Ferdinando Farao)はミラノ出身の個性派で、今作では空間的で独特の創造性溢れる演奏を聴かせてくれる。

(1)「Les Voix S’en Vont」

アルボラン・トリオは1961年生まれのピアニスト、パオロ・パリアガ(Paolo Paliaga)を中心に2004年に結成。これまでにドイツの名門ジャズレーベル、ACT Musicからいくつかの作品をリリースしている。


(8)「Frug」
叙情的な1曲だが、後半のディーノ・コンテンティ(Dino Contenti)によるアルコでの情熱的なソロは聴きどころ。

Paolo Paliaga – piano
Dino Contenti – bass
Ferdinando Farao – drums

Alboran Trio - Islands
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