これぞフラメンコ・ギターの王道!
第21回ラテン・グラミー賞「ベスト・フラメンコ・アルバム」受賞!
スペインのギタリスト/作曲家、アントニオ・レイ(Antonio Rey)の2020年作『Flamenco Sin Fronteras』。5枚目のフルアルバムとなる今作はコンテンポラリー・フラメンコの王道的な作品で、オリジナルの全9曲で見事なギター・テクニックと音楽性に魅了される。
アルバムタイトルは「国境のないフラメンコ」の意味で、その名の通り全世界の音楽ファンを魅了し続けるフラメンコという神秘の音楽が持つ魅力がぎっしりと詰まった内容になっている。
パコ・デ・ルシア以降のフラメンコ・ギターの王道とも言えるスタイルの彼のギターは力強くも繊細で、圧倒的な表現力だ。ソレアやアレグリアス、ブレリアといった様々なスタイルのフラメンコのスタイルを自在に行き来し、改めてフラメンコという独特かつ驚異的な音楽の凄さや奥の深さを垣間見せられるが、そんな難しいことを考えなくても、とにかく“聴いていて気持ちいい音”がここにはある。
今作では現代フラメンコを代表する歌手であるエロ・バリオ(El Barrio)とパブロ・アルボラン(Pablo Alborán)もゲスト参加している。
実は日本とも縁の深いアーティスト
アントニオ・レイは1981年、スペインのマドリード生まれ。幼少時より幼少から父親のトニー・レイ(Tony Rey)にギターを師事し、わずか10歳で公に音楽家としてのキャリアをスタート、数々のギターコンクールで優勝を総なめにしてきた。
15歳の頃に日本を代表するスペイン舞踊家・小松原庸子に招聘されの日本ツアーを行っている。
2004年に最初のアルバム『A Través de Ti』をリリース。これまでにパコ・デ・ルシア、リチャード・ボナなどスペイン内外の数多くのアーティストと共演をしてきた。
姉は著名なフラメンコ歌手のマーラ・レイ(Mara Rey)。