アナトリア随一の本格派現代フラメンコ!ギタリスト、ドルク・オクユジュ新作EP

Doruk Okuyucu - Daha

珠玉のオリエンタル・コンテンポラリー・フラメンコ

トルコのフラメンコ・ギタリスト/作曲家ドルク・オクユジュ(Doruk Okuyucu)による新作EP『Daha』が素晴らしい。伝統的なフラメンコを礎にしつつ、本場スペインとはわずかに空気感の異なるオリエンタルなコンテンポラリー・フラメンコギターを堪能できる作品で、その音楽的な感覚はアルメニアのバハグニ(Vahagni)やイスラエルのイダン・バラス(Idan Balas)など、異国の地で独自にフラメンコ音楽を探求するアーティストと比肩する。

ドルク・オクユジュのフラメンコらしいアタックの強いギターと、フラメンコ専門のベーシストであるセルジオ・ディ・フィニッツィオ(Sergio Di Finizio)らが繰り出すアンサンブルは丁寧かつ未来志向。全曲をドルク・オクユジュが作曲しており、オリジナリティのある仕上がりだ。

(3)「Soluk」のMV

Doruk Okuyucu プロフィール

ドルク・オクユジュは1983年にトルコ・エディルネ県ケシャンで生まれた。陸軍高校への入学を機にイスタンブールに引っ越している。陸軍高校の最初の年、休暇でケシャンに帰省したとき、彼の父が夕方ギターを手に家に帰ってきて、ドルクに弾いてくれるように尋ねた。これが彼のギターとの最初の出会いで、このときは彼自身もギターに人生を捧げることになるとは思っていなかったようだ。

それからドルクは陸軍高校のオーケストラで演奏するようになり、インターハイ・コンクールにも参加し、2年生のとき、ついにギターで人生を築くことを決意し事務的な手続きを経て軍隊との縁を切った(家族は誰もこの決断に反対はしなかったという)。

彼はそのままイスタンブールでギターを習える場所を探し、あるアカデミーでトルコを代表するフラメンコ・ギタリストのイルガズ・ベネカイ(Ilgaz Benekay)と出会った。フラメンコ・ギタリストとしての道を歩むことになった彼はその後スペインのマドリードでも数年を過ごし、ギター・コンクールで外国人ギタリスト部門で2位になるなど活躍。2015年には彼自身初のソロ作となる、トルコでは非常に珍しいフラメンコ・ギターのアルバム『Giz』をリリース。国内外の、とりわけギターコミュニティで驚きを持って迎え入れられた。

2019年にトルコ語の歌もフィーチュアするなど革新的な2ndアルバム『Nefes Nefese』をリリース。全曲のスコアも出版し、フラメンコ文化へのアクセスが非常に限られているトルコ社会への貢献の志を示した。

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