南アフリカ発、洗練されたポエトリー・リーディング
南アフリカの詩人/作曲家、フォモロ・セカモト(Phomolo Sekamotho)によるプロジェクト、Flex of He & Iはスポークンワードとアフリカ音楽、ジャズ、ソウル、ヒップホップなどを融合したユニークなグループだ。
デビューアルバム『Peace Is of a Struggle』(2020年)は“平和は闘争のうちに”というタイトルに象徴されるように、黒人文化を伝えるメッセージ色の濃い作品となっている。楽曲群はアフリカの“物語”を自分の言葉で伝えたいという強い想いを持つフォモロ・セカモトによるポエトリー・リーディングやラップを中心とするが、バックバンドである“He & I”の演奏もヴォーカル含め相当にレベルが高く、音楽を通じた世界観が伝わる素晴らしい仕上がりになっている。
バンドはポエトリー・リーディングとラップを担当するフレックス(Flex)ことフォモロ・セカモト他、女性ヴォーカル、キーボード、ベース、ドラムスを基本編成とし、アルバムでは数名のゲストが加わっている。南アフリカ・プレトリア出身の女性ヴォーカリスト、Mpotseng Sehume はアフリカ先住民の古典音楽に特に傾倒したストーリーテラーとのことで、彼女の歌唱も聴きどころだ。
Flex of He & I :
Phomolo Sekamotho – vocals
Mpotseng Sehume – vocals
Bongani Sithole – bass
Koketso Mahlangu – drums
Letlhogonolo Kau – keyboards