アルゼンチンのSSWセルヒオ・サバラ、多彩で美しすぎるソロ2nd

Sergio Zabala - Gris de Fantasía

セルヒオ・サバラ、ソロ2ndは多彩なサウンドで魅せる新境地

アルゼンチンには美しく素晴らしい音楽があまりに多くていつも驚かされるが、今回紹介するサンルイス出身の男性SSW、セルヒオ・サバラ(Sergio Zabala)もぜひ多くの方に聴いてもらいたい素晴らしいアーティストだ。

元々はラ・エンディハ・クアルテート(La Hendija Cuarteto)のリーダーだった彼のソロデビュー作『Tonadas』(2017年)に続く2枚目のスタジオアルバムとなる『Gris de Fantasía』(2021年)は、全編がアルゼンチン・コンテンポラリー・フォルクローレの心に染み入るような良さが燦々と降り注ぐ楽曲ばかり。基本的に声とギターで魅せた前作とは異なり、今作ではバンドや室内管弦楽なども用いた多様な音作りを行い、アルバムとしての完成度も上げてきている。

アルゼンチンの伝統的な6/8拍子のサンバ(zamba)のリズムを用いた(1)「Piedras Viajeras」、フェデリコ・ニコラオ(Federico Nicolao)のスライドギターが印象的な(2)「Perro Amigo」、ゲストのブラジル出身女性歌手アナ・パウラ・ダ・シルヴァ(Ana Paula da Silva)とのデュエット(3)「Deseos de Tonadas」、アカ・セカ・トリオの鍵盤奏者アンドレス・ベエウサエルト(Andrés Beeuwsaert)とサックス奏者ラミロ・フローレス(Ramiro Flores)を迎えた(7)「Niña del Monte」などなど、サウンドも多彩ながらセルヒオ・サバラらしい美メロの連続も健在。声とギターだけでじっくり聴くのも良いが、こうした多彩なサウンドを楽しめるアルバムもまた素晴らしい。

(1)「Piedras Viajeras」
(2)「Perro Amigo」

カルロス・アギーレやアカ・セカ・トリオといったアルゼンチンの現代的な音楽や、ブラジルのミナス音楽などが好きな方は必聴!

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