イタリア出身ピアニスト、アレッサンドロ・スゴビオのソロ作
イタリア出身、ノルウェー音楽アカデミーなどで学んだピアニスト、アレッサンドロ・スゴビオ(Alessandro Sgobbio)の2022年のソロピアノ作『Piano Music』は、世界中で起こる出来事に時に喜び、時に心を痛め、驚きを噛みしめながら淡々とその心情を描き出す繊細な作品だ。
淡い光をまとって飛ぶ蛍を題材にした(1)「Fireflies」、陽気な(3)「Atma Mater」、切なさに満ちた(4)「Ghaza」、ヴェネツィアをたびたび水没させる高潮を描く(7)「Acqua Granda」、2020年にミネアポリス近郊で警察官によって殺害されたアフリカ系アメリカ人男性ジョージ・フロイド(George Floyd)さんに触発された(6)「Third Ward (Elegy)」と(9)「Third Ward (Coda)」、そして絶望の果ての希望に想いを託す(9)「Feuilles」など、作曲家兼ピアニストの個性と創造力でバリエーションの豊かな音楽風景を作り上げていく。
演奏にはFazioli F278 グランドピアノを使用。低音から高音まで豊かで美しい響きを持つ格調高いピアノの音もじっくりと楽しみたい作品だ。
Alessandro Sgobbio 略歴
アレッサンドロ・スゴビオはイタリア生まれのピアニスト/作曲家/プロデューサー。オスロのノルウェー音楽アカデミー、そしてイタリアのパルマ音楽院で修士号を取得。Silent Fires、Hitra、Pericopes、Debra’s Dream、Charm Trio といったグループのリーダー/共同リーダーとしてこれまでに10枚以上のアルバムをリリースしている。
Alessandro Sgobbio – piano