アンドレ・メマーリ全面参加!ブラジル音楽に傾倒する仏ドラマー、フランソワ・モラン新譜

François Morin - Particules

フランスとブラジルを繋ぐドラマー、フランソワ・モラン『Particules』

フランス出身でブラジルの音楽にも造詣が深いドラマー、フランソワ・モラン(François Morin)の2022年新作『Particules』は、フランスとブラジルを代表する音楽家たちを迎え、全編に豊かな感受性を湛えた素晴らしい作品だ。

アルバムにはブラジル勢として過去にフランソワ・モランとデュオ作も発表しているピアニストのアンドレ・メマーリ(André Mehmari)をはじめ、ベース奏者/ヴィオラ・カイピラ奏者ネイマール・ヂアス(Neymar Dias)、人気コーラス・グループのボカ・リブリ(Boca Livre)のメンバーでありソロでも活躍するSSWゼー・ヘナート(Zé Rénato)が参加。
フランス勢ではレユニオン島出身でトゥーツ・シールマンスの正統な後継者と呼ばれるクロマチック・ハーモニカ奏者オリヴィエ・ケル・オゥリオ(Olivier Ker Ourio)、ザ・シンジケート(The Syndicate)の一員でもあったピアニスト(今作ではハモンドオルガンを演奏)のティエリー・エリエス(Theirry Eliez)、クラリネット/フルート奏者のステファヌ・ショセ(Stéphane Chausse)などが参加している。

収録曲はフランソワ・モラン単独でのオリジナルは(9)「Crossroads」のみで、フランソワとアンドレ・メマーリの共作が(5)「Particules」、ほかは参加メンバーのオリジナルやカヴァーだ。

フランソワ・モランとアンドレ・メマーリの共作曲(5)「Particules」

(2)「Ponto de Encontro」はゼー・ヘナートがミルトン・ナシメント(Milton Nascimento)と共作した曲で、初出はミルトン・ナシメントの1991年のアルバム『O Planeta Blue na Estrada do Sol』に収録されている。ここではゼー・ヘナートがポルトガル語で歌い、ミルトンの原曲を想起させる神秘的なアレンジが印象的だ。

レニーニ(Lenine)の曲に英訳詩をつけた(3)「Under Silent Stars」はベルギーを代表する歌手デヴィッド・リンクス(David Linx)が歌う。つづく(4)「Chorinho」はパット・メセニー・グループの鍵盤奏者として知られるライル・メイズ(Lyle Mays)のカヴァーで、ショーロやフォホーが混ざったような軽やかなグルーヴが最高に心地よい。

(4)「Chorinho」

(6)「Río Amazonas」はドリ・カイミ(Dori Caymmi)の名曲のカヴァー。ここではアンドレ・メマーリの叙情的なピアノが際立っている。

(7)「Capim 3」はネイマール・ヂアス作曲で、彼が弾くヴィオラ・カイピラ(“田舎風のギター”という名称のブラジルの10弦5コースの伝統楽器)がフィーチュアされた躍動感のある演奏。フランソワ・モランのドラムスは機敏に反応し、洗練されたアンサンブルを支えている。

François Morin 略歴

フランソワ・モランは1984年フランス・ブルゴーニュ生まれ。5歳からクラシック・ピアノとドラムスを学び始め、ヨンヌ県立オセール音楽院とダンテ・アゴスティーニ国立学校を卒業。国際ドラムコンクールでも優勝をおさめ、卒業後はパリで様々なミュージシャンと共演し国際的な経験を積んできた。

2010年にブラジルに渡り、以降8年近く滞在。ブラジルのミュージシャンたちとの音楽の探求はアルバム『Naissance』(2012年)や『Araporã』(2017年)として発表され、ブラジルを代表するピアニストであるアンドレ・メマーリの参加などもあり話題となった。

François Morin – drums
Olivier Ker Ourio – harmonica
David Linx – vocal
André Mehmari – piano, synthesizers
Thierry Eliez – Hammond organ
Zé Rénato – vocal, guitar
Neymar Dias – contrabass, viola caipira
Stéphane Chausse – bass clarinet, flute, EWI
Mario Wamser – vocal, guitar

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